研究課題/領域番号 |
04650803
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
岩田 一良 福井大学, 工学部応用物理学科, 教授 (00020230)
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研究分担者 |
田中 光也 福井大学, 工学部応用物理学科, 教務職員 (40227179)
大月 俊也 福井大学, 工学部応用物理学科, 助教授 (10203845)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 高分子のからみ合い / 局所結び目 / レプテーション / カテナ網目 / ゴム弾性 / 計算機シミュレーション |
研究概要 |
(1)環状高分子の永久絡み合い系における局所結び目とその集団運動の計算機シミュレーションによる検証:非常に長時間にわたるこの系のシミュレーションを行い、以前に我々が理論的に予言したように、局所結び目が存在し高分子鎖に沿って集団していることシミュレーションによって確認した。この集団運動がレプテーション運動に対応し、その運動の拡散係数が理論計算値と良くした。また、局所結び目が激しい揺らぎ(プルーベ・フラクチュエーションと命名)を示すことや、有限寿命の局所結び目が存在することなど、局所結び目にはこれまで予測されていなかった新しい性質があることも見いだした。これらの結果やその理論的取扱いについて、第1、第2論文(次ページ)で報告した。 (2)拘束条件下における高分子の平衡集団を効率的に生成する方法の開発:今回新たにスクランブル法の名付けた新しい方法を考案し、これまで我々が用いてきたグローバルジャンプ法より約100倍も拘束に絡み合った高分子系の平衡アンサンブルを得ることが出来ることを明らかにした。現在、この方法で生成したアンサンブルが真の平衡状態に度の程度接近しているの検定を行っている。 (3)高分子の格子モデルにおける応力の計算法の開発:新たに、格子モデルのシミュレーションで応力を計算する方法を開発し、カテナ網目(環状高分子の絡み合いからなる網目)の巨視的変形と応力の関係を計算した。すでに、多数のシミュレーションの結果を得ており、それによってゴム弾性における絡み合いの役割に関するこれまでの論争に、明確な結論を下すことができる段階にある。
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