| 研究課題/領域番号 |
04650808
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| 研究種目 |
一般研究(C)
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| 配分区分 | 補助金 |
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| 研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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| 研究機関 | 名古屋工業大学 |
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研究代表者 |
辻田 義治 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (70016591)
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| 研究分担者 |
吉水 広明 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (10240350)
木下 隆利 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (60135407)
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| 研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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| 研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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| 配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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| キーワード | アイオノマー / イオン会合体 / エチレンマトリックス / 二次結晶 / DSC / 動的粘弾性 / 固体NMR / スピンプローブESR法 / 高次構造 / 分子運動 / 電子スピン共鳴スペクトル / 粘弾性 / α分散 / β分散 |
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| 研究概要 |
本研究では、系統的なDSC測定から室温で長期間保存したエチレンアイオノマーには、熔融状態からの冷却過程で生成する結晶(1次結晶)と冷却後室温で生成する結晶(2次結晶)という、生成過程の異なる2種類の結晶が存在することが分かった。そして2次結晶の量はイオン会合体の存在と相関があることが明かとなった。また、アイオノマーの物性に熱履歴が観察されるのはこの結晶構造に起因するのであり、イオン会合体はその直接的な原因とはならないことも明かにした。実際、熔融状態から室温以下の温度に急冷して2次結晶の存在しない試料を調整し動的粘弾性測定を行ったところ、室温で長期間保存したものより弾性率が低下した。さらに、エチレンアイオノマーの構造と分子運動性を、固体高分解能^<13>CNMR法及びスピンプローブESR法を用いて検討した。エチレンアイオノマーの^<13>C CP/MAS NMRスペクトルには、31及び33ppm付近にメチレン炭素由来の大きなピークが、15及び47ppm、185ppm付近にメチル炭素及び四級炭素、カルボニル炭素由来の小さなピークがそれぞれ観測された。2本のエチレン炭素ピークは、ポリエチレンのデータを参考にして、低磁場側を結晶部に高磁場側を非晶部にそれぞれ帰属した。それぞれのスピン-格子緩和時間を見積ると、結晶部のそれは高密度ポリエチレンで報告されている値よりも非常に短かった。従ってその運動性は比較的高いと言えた。また、イオン会合体に関与しているメタクリル酸は、関与していないそれよりも運動性がより束縛される傾向にあることを明かにした。スピンプローブ含有試料のESRスペクトルを観測し、その最大分離幅から分子運動性を検討した結果、エチレンアイオノマーのマトリックス相は動的に不均一な構造であること、イオン会合体の増加に伴いその分布が変化することが確認された。これら一連の研究より、マトリックス領域の構造が正確に把握され、アイオノマーの全体像の理解を進めることができた。
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