研究課題/領域番号 |
04650833
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
|
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
角岡 正弘 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50081328)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | ポリビニルアルコール / プルラン / デンプン / α,β-不飽和カルボニル基 / 光橋かけ反応 / 光二量化 / 天然素材 / 酵素分解 / マルトース / カルボニル基 / alpha,beta-不飽和カルボニル基 / 熱橋かけ反応 / アルドール縮合 / アセタール化 |
研究概要 |
新し機能性高分子の開発においても、環境との調和を考慮することが重要であるとの観点から、天然の素材を活用する水溶性の光機能性高分子について検討した。アルカリ共存下でポリビニルアルコール(PVA)とメチルビニルケトン(MVK)を反応させると、側鎖に飽和カルボニル基およびα,β-不飽和カルボニル基をもった水溶性の高分子(PCPVA)が合成できること、また、PCPVA薄膜に254nm光を照射すると、容易に水に不溶化することを見いだした。この光橋かけ反応は、スペクトル解析の結果よリ、α、β-不飽和カルボニル基の光二量化によっておこることを明らかにした。PVAの代わりに水酸基をもつ天然高分子およびその誘導体であるデンプン、メチルセルロースあるいはプルランを用いてMVKとの反応を検討した。いずれの天然高分子においてもPCPVAと同様の側鎖構造をもつ誘導体が得られ、その光反応もPCPVAとほぼ同じであった。プルラン誘導体はMVKで化学修飾されていても、プルラン同様、プルラナーゼによリ酵素分解可能であることを見いだした。 PCPVAに酢酸ナトリウムのような強塩基・弱酸の塩を添加し、加熱することにより、橋かけ不溶化が起こることを見いだした。スペクトル解析よリ、この橋かけ反応は側鎖α,β-不飽和カルボニル基と飽和カルボニル基とのアルドール縮合によるものであることを明らかにした。PCPInでも同様な熱反応が可能であることは容易に予想される。以上のように、水酸基をもつ合成および天然高分子はMVKで化学修飾することによリ光あるいは熱によリ橋かけ不溶化する水溶性の機能性高分子に変換できること明らかにした。
|