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毛管内分相現象を利用した細孔特性評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04650852
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 化学工学
研究機関京都大学

研究代表者

岡崎 守男  京都大学, 工学部, 教授 (90025916)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード細孔分布 / 液相吸着 / 毛管凝縮 / 毛管相分離 / 膨潤性固体
研究概要

細孔内での有曲率界面による液液平衡の偏倚により,飽和溶解度以下でも溶質の分相が発生し見かけの吸着量に寄与する“毛管内分相現象"に着目した,膨潤性/収縮性多孔質材料に適用し得る液浸漬状態での細孔特性評価手法の開発について検討を行い,以下の結果を得た.
1.非膨潤性固体である多孔性カーボンブラックをモデル多孔質として用い,水中での芳香族化合物に対する吸着等温線を測定した.得られた等温線は細孔容積に匹敵する吸着量を持つとともに,気相で言うところのBDDT分類IV型を示し,毛管凝縮と類似の現象である毛管内分相現象の存在が明確に示された.
2.グラファイトを非多孔性固体として用い,水中での芳香族化合物に対する吸着等温線を測定した.得られた表面吸着量‐‐非多孔性固体上の単位表面積当りの吸着量‐‐はFrenkel型の式でおよそ表現可能であった.
3.多孔性固体上の吸着等温線を,表面吸着量の情報を用いてDollimore‐Heal法と同様の手順で解析し,液相吸着等温線からの細孔分布を求めた.これを窒素吸着から求めたものと比較したところ定性的にも定量的にも良好な一致が認められ,液相吸着等温線からの細孔特性の算出が十分可能であることが検証された.ただし,液相吸着データに一般に生ずるばらつきため,データの直接の使用は非現実的な振動を算出結果に与える.そのため平滑化を試みたところ,3次多項式によるものが,振動を抑制しかつ細孔特性を十分に反映できることがわかった.同様の検証は数種の合成吸着剤についても行い,いずれも良好な一致を認めた.
4.細孔特性評価の誤差の要因となり得る表面吸着量の寄与が少ない吸着質を探索し,シクロアルカンの有用性を見いだした.
以上の検討の結果,本法は液浸漬状態の多孔質固体に対する細孔特性評価手法として有効であることが確認された.

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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