研究課題/領域番号 |
04660019
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
作物
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
前田 和美 高知大学, 農学部・附属農場, 教授 (30036719)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 果皮 / 莢果 / 莢付き種子 / 種子の寿命 / 出芽 / 省力栽培技術 / 発芽 / 落花生 |
研究概要 |
(1)莢付き種子(以下、莢果)の果皮、種子の水分特性:莢果の発芽過程における果皮の吸水阻害の様相を小粒品種Chico(亜種fastigiata)および大粒品種ナカテユタカを供試して調べ、果皮の薄い前者が果皮の厚い後者に比べて種子への水分移動が速やかに行われ、吸水阻害の程度が小さく、発芽要水量の差異とともに莢果による発芽所要日数の差異の原因となることを明らかにした。また、乾湿(大気相対湿度:約25および99%)条件で約3か月間の果皮と種子別の水分含量の変化を調べ、乾燥条件では果皮が常に両品種ともに種子よりも水分含量が高いことを認めたが、多湿条件では果皮と種子の水分含量が同じかまたは種子が上回るようになり、果皮の種子に対する水分の調節機能はないように思われた。このことについては文献的に、果皮(リグニンなど)や種子(脂肪含量など)の化学成分の面からの検討が必要である。また、新鮮完熟莢果の乾燥過程における果皮と種子の水分変化、その品種間差異を明らかにした。(2)ストレーンゲージを用いて莢果の出芽過程の動的様相について、果皮の裂開圧を測定し、初めてその値を得たが、さらに反復、実験が必要である。(3)上記の2品種で未熟および完熟乾燥莢果の果皮の組織、構造を観察し、とくに後者における中果皮柔組織細胞の破生的起源と考えられる大きな空隙の存在を明らかにし、その水分、ガス移動における役割について考察した。また、44品種の莢果、果皮の物理的、形態的特性を調べ、とくに胚室空隙容積、果皮の組織的密度に注目した。(4)96品種、延187品種で、29〜1年間、常温、乾燥条件で貯蔵された莢果種子の発芽力を調べ、既報の結果を再確認した。(5)品種Chicoの「半莢種子」(莢果をくびれ部で2つに析る)による密植栽培を行い、種子調製の省力技術化の可能性を示した。
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