研究課題/領域番号 |
04660028
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
縄田 栄治 京都大学, 農学部, 助教授 (30144348)
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研究分担者 |
伊谷 樹一 宇都宮大学, 農学部, 助手 (20232382)
矢澤 進 京都大学, 農学部, 教授 (90026550)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 熱帯野菜 / 伝播 / 生態的特性 / 生科学的特性 / 種子タンパク / 生化学的特性 |
研究概要 |
熱帯野菜のうち主としてササゲとトウガラシについて調査・研究を行った。ササゲについては、沖縄県・鹿児島県・高知県にて現地調査を行い、収集した在来品種の形態的・生態的・生科学的特性に関する分析を行った。調査した地域では、収穫時期と種皮色を異にする幾つかの在来品種が成立していた。これらの在来品種は食用のほか儀礼用としても用いられており、用途による品種分化が見られた。形態的・生態的特性の調査により、日本の在来品種はフィリピン・インドネシアの品種群と類縁関係が深いことが示唆された。SDS-PAGE電気泳動により、日本・東南アジア・南アジアのササゲ、約300品種強の種子タンパク分析を行った。その結果、日本に在来品種はバンドパターンの変異が小さく、これに対して東南アジアの在来品種は変異が大きかった。このことは、日本が伝播経路の末端に位置することを示唆している。生化学的特性については、DNAフィンガープリント法による分析も行ったが、安定した結果を得るには至らなかった。今後の課題としたい。トウガラシについては、主としてキダチトウガラシ(Capsicum frutescents L.)について、現地調査と種々の特性に関する調査・研究を行った。現地調査は沖縄県にて行い、いくつかの在来品種を収集した。形態的特性にも、生態的特性からも、また、種子タンパクによる分析結果からも、沖縄県におけるキダチトウガラシの在来品種には多様性が見られなかった。東南アジアの在来品種群には大きな多様性が見られることから、ササゲ同様キダチトウガラシも日本が伝播経路の末端にあることは明らかである。さらに、キダチトウガラシについては種間交雑時のVLS(ウイルス様症状)の発現、CMV(キュウリモザイクウイルス)罹病株の無病徴側枝発現について品種間の差異を検討した。現在のところ、これらの形質に関する遺伝子と在来品種の採集地域との間には明確な関連が認められていない。今後、さらに詳細な研究が必要であろう。
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