研究課題/領域番号 |
04660048
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 北海道大学 (1993) 三重大学 (1992) |
研究代表者 |
山岡 直人 北海道大学, 理学部, 助教授 (60174588)
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研究分担者 |
久能 均 三重大学, 生物資源学部, 教授 (20024573)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | オオムギうどんこ病菌 / エンドウうどんこ病菌 / Erysiphe graminis / Erysiphe pisi / 形態形成 / 第一発芽管 |
研究概要 |
うどんこ病菌は、吸器を宿主内に形成する以外、その生活環のほとんどを宿主表面上で行うことが知られている。したがって、このような性格上、うどんこ病菌の形態形成の途中で冠水することは、本菌の生存にとって少なからず影響を及ぼすことがこれまでに報告されている。本研究は、オオムギうどんこ病菌を接種し、接種直後から宿主を水中において連続的に培養しても、菌の生存にほとんど影響が認められず分生子の形成にまで至るという現象の発見に端を発し、本菌の生存に及ぼす水の影響について明らかにしようとした。 まず、本菌の生存に水が影響を及ぼすとするこれまでの報告と、本研究の矛盾点について明らかにしようと試みた。その結果、本菌の生存に影響を及ぼすのは冠水そのものではなく、むしろその後の乾燥という急激な環境変化が重要であるということが明らかとなった。しかしながら冠水は、オオムギうどんこ病菌以外のうどんこ病菌でも同様にその生存に影響しないのか、あるいは、生存には影響しなくとも、菌自身の一連の形態形成にとってはどうなのか、といった点については明らかになっていない。そこでさらにエンドウうどんこ病菌を用いて、オオムギうどんこ病菌と同様、接種直後から水中において培養を行い、この菌の生存にとって冠水が影響するのか否かについて検討を行ったところ、オオムギうどんこ病菌と同様に、この菌の生存についても全く冠水の影響は認められないことを明らかになった。また、オオムギうどんこ病菌並びにエンドウうどんこ病菌を用いて、水中という過酷な人工的環境下で形態形成を行った場合、水中においては空気中では認められないような興味ある現象が観察され、この現象がどの様な要因によって生じるものであるのかについて微細構造的に検討を行い、水分と発芽管の出現位置との密接な関係が明らかとなった。
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