研究課題/領域番号 |
04660065
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土壤・肥料
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
我妻 忠雄 山形大学, 農学部, 教授 (70007079)
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研究分担者 |
阿部 利徳 山形大学, 農学部, 助教授 (80202670)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | アルミニウム耐性 / 原形質膜 / プロトプラスト / β-グルカン合成 / 有機酸放出 / ランタン / イッテルビウム / シリカマイクロビーズ / グルカン / イツテルビウム |
研究概要 |
(1)Al^<3+>の特異的初期作用座の解明:同じ3価であるがイオンポテンシャル順位のAl^<3+>>Yb^<3+>>La^<3+>であることを利用して調査した。その結果、根端から得たプロトプラスト表面でのβ-グルカン合成量はAl》Yb>LaでAl耐性種は原形質膜上に均一に分布するのに対して、Al感受性種は不均一な島状に分布し、これにはβ-1、3結合が含まれ、FDA viaabilityはAl<Yb<Laであり、根における金属分布はAl>Yb>Laの順に外側に多く、Laでは根全細胞で不可逆的原形質分離が顕著になり、根伸長阻害とK含有率低下が3種金属の中で最も著しく、グルカン非合成条件下でのプロトプラスト凝集性はAl>Yb>Laであった。以上の結果は、Alの特異的初期作用座は根端細胞の原形質膜であることを示している。(2)根端細胞原形質膜の表面負荷電量に基づくAl耐性細胞の分離:Al耐性種間差は根端CECと無関係であったが、原形質膜の表面負荷電量の小さい種でAl耐性であった。そこで無毒なAl(OH)_3を混合したシリカマイクロビーズ(SMB)を調整した。これはpH5.3で最高正荷電を有しており、精製根端プロトプラストと混合し、密度勾配遠心によって、viableな状態でAl耐性プロトプラストほど底部に多数集められた。(3)Al非含有固形培地の調整と根からの放出有機酸分析:実際の土壌に類似の物理条件のAl非含有寒天状固形培地は、SMBに少量の培養液を加える事によって調整可能であり、根からの放出有機酸は吸引濾液から得られた。(4)Al耐性と放出有機酸の関係:Al^<3+>とのcomplex形態能の強いクエン酸+リンゴ酸+酒石酸の合量はイネ》トウモロコシ>エンドウであり、またトウモロコシ品種間においても、Al耐性品種程、合量値が高かった。しかしながら、有機酸濃度はAl^<3+>濃度よりも著しく低く、さらに土壌との収着量も著しいので、放出有機酸によるAl^<3+>の解毒効果は過大評価に注意する必要がある。
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