研究課題/領域番号 |
04660134
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
製造化学・食品
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山根 久和 東京大学, 生物生産工学研究センター, 助教授 (80090520)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | フサシダ科 / Lygodium flexuosum / Lygodium circinnatum / Mohria caffrorum / Ceratopteris richardii / Ligodium japonicum / 造精器誘導物質 / ディファレンシャルスクリーニング / Schizaeaceae / Lygodium japonicum / GA_<73>メチルエステル / Lygodium circinatum / GA_<73> methyl ester / 生合成 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
シダ植物の造精器誘導物質はいくつかの異なる系統の物質群であると考えられるが、フサシダ科のシダの造精器誘導物質はジベレリン(GA)関連構造を有していることが知られている。本研究では、造精器誘導物質が未解明のフサシダ科のシダ三種、Lygodium flexuosum、L.circinnatum、Mohria caffrorum、及びフサシダ科のシダの造精器誘導物質とは異なる系統の物質と考えられるがGA生合成阻害剤処理によりその生産が阻害されるミズワラビ(Ceratopteris richardii)の造精器誘導物質(Ace)の単離を試みた。L.flexuosum、L.circinnatumの前葉体培養液からは主要造精器誘導物質としてGibberellin A_<73> methyl ester(GA_<73>-Me)を、M.caffrorum前葉体の培養液からantheridic acidと3-epi-GA_<63>をGC-MS法により同定した。また、Aceについては、少なくとも2種存在することを示し、そのうちの一つについてはHPLCクロマトグラム上単一となるまで精製した。一方、造精器誘導物質の作用発現機構追究の一環として、カニクサ(Lygodiumjaponicum)配偶体において、その主要造精器誘導物質であるGA_<73>methyl ester(GA_<73>-Me),10^<-10>M処理により発現が誘導される遺伝子の単離を試みた。GA_<73>-Me処理した前葉体から得られたpoly(A)^+RNAからcDNA libraryを作成し、処理・未処理の前葉体各々から得られたpoly(A)^+RNAより調製したプローブを用いてディファレンシャルスクリーニングを行った。約50,000プラークをスクリーニングし約60個のクローンを選抜したが、これらクローンのインサートをプローブとしたノーザン分析ではGA_<73>-Me処理により発現量が変化すると考えられるクローンは得られなかった。本法によるスクリーニングは、目的とする遺伝子の発現量が少ない場合は検出が困難であることから、今後はサブトラクション法等発現量が少ない場合でも適用可能な方法をとる必要がある。
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