研究課題/領域番号 |
04660145
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
製造化学・食品
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
尾添 嘉久 島根大学, 農学部, 助教授 (80112118)
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研究分担者 |
持田 和男 島根大学, 農学部, 助教授 (30032577)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 昆虫 / 神経伝達物質 / GABA / レセプター |
研究概要 |
1.イエバエ胸腹部からのGABAレセプタータンパク質の単離・精製 [^3H]Ro5-4864を用いたラジオレセプターアッセイで結合タンパク質を追跡した。まず、胸腹部からの結合タンパク質の可溶化を種々の界面活性剤で検討したところ、1%ジギトニンで可溶化が可能となった。可溶化タンパク質の生化学的・薬理学的特性は既報[Comp.Biochem.Physiol.93C,193(1989)]の膜結合タンパク質とほぼ同じであった。Scatchard解析を行ったところ、高親和性(Kd=0.84nM,Bmax=79fmol/mgタンパク質)と低親和性(Kd=30nM,Bmax=1.5pmol/mgタンパク質)の2種類の結合部位の存在が明らかになった。次に、アミノエチルジアゼパムを合成して、Affi-Gel10に固定化し、これを用いてカラムクロマトグラフィーを行ったところ、結合タンパク質がシングルピークとして溶出された。SDS-PAGEによって分子量は66kダルトンと推察されたが、精製が不十分であったので今後さらに精製し、シークエンスを決定する。 2.チャバネゴキブリGABAレセプターDNAおよびアミノ酸シークエンス チャバネゴキブリ頭胸部からmRNAを調製し、M-MLV逆転写酵素を用いてc-DNAを合成した。ラットGABAレセプターの膜貫通部分の保存領域のシークエンスをもとにプライマーを合成し、PCRを行ったところ、予想した産物が得られた。さらに別のプライマーでPCRを行い、63bpのシークエンスを明らかにした。ラットβ3サブユニットと比較すると塩基が2カ所で違っていたが、アミノ酸配列は同じであった。Glu245がAspに置き換わったものの存在も確認された。その他、部分的に塩基が違うものが見いだされたが、アミノ酸配列はラットと同じあった。今回得られた結果をもとにさらにチャバネゴキブリDNAのクローニングが必要である。また、殺虫剤の作用点が、レセプターの膜貫通(チャネル形成)部分にあると考えられているので、今後その部位の特定を行う。
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