研究課題/領域番号 |
04660160
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
小鹿 丈夫 岐阜大学, 工学部, 教授 (80030451)
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研究分担者 |
井津元 世士郎 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (70030393)
原山 美知子 岐阜大学, 工学部, 助手 (30237614)
小見山 章 岐阜大学, 農学部, 助教授 (60135184)
篠田 善彦 岐阜大学, 大学院・連合農学研究科, 教授 (50021712)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 樹木識別 / エキスパートシステム / 葉 / プロダクション・ルール / 画像処理 / C言語 / 分裂葉 / 輪郭形状 / 樹木 / 識別 / 円形度 / k曲率 / 自動認識 / 樹種識別 / エキスパート・シェル / ファジィ推論 / 手続き型言語 |
研究概要 |
本研究の目標は、(1)樹木識別のための専用エキスパート・シェルを開発し、(2)葉の外形に関する特徴から樹木・樹種を識別するためのエキスパートシステムを開発することにある。 本研究の初年度である平成4年度においては、他のプログラムとの親和性に優れたC言語をベースとした推論システム(SC言語)を構築した。この言語は、C言語にオブジェクト指向型プログラミング機能とプロダクション・ルールによる推論機能を構文の拡張として付加したものである。SCによるオブジェクト定義と推論システムは、手続き型言語のプログラムを容易に結合することができる。 最終度の平成5年度においては、葉の画像処理による識別の自動化を中心に研究を行った。処理の流れとしては、まず、(1)認識の対象とする葉の画像を、イメージスキャナで読みとる。次に、(2)画像処理の対象領域を葉の画像のある部分のみに限定する。この限定された画像の縦と横の幅はそれぞれ葉の長さと幅に対応する。その後、(3)画像領域の輪郭線追跡を行う。葉の輪郭形状を表すチェインコードが得られることから、葉の周囲長と面積が求められる。また、(4)このコードからk曲率(kピクセル毎の曲率で、曲率は傾きが変わる度合いを表す)及びkピクセル毎に輪郭を結んだ周囲長(k輪郭線長)を求めることによって、葉の辺縁の形状や分裂の状態などの特徴を抽出し、輪郭解析などの技法をもとに識別を行っている。本研究では、周囲長と面積から円形度を求めることによって、分裂葉かどうかの判定が可能となり、また、周囲長とk輪郭線長から比率=(周囲長-k輪郭線長)/k輪郭線長を求めることによって、鋸歯葉かどうかを判定する目安が得られた。 以上のように、本研究においては、樹木識別のための専用エキスパート・シェルを開発し、葉の特徴から樹木を識別するためのエキスパートシステム"NYMPH"を基本的に開発し、約100種の樹種を識別することが可能となった。今後、更に多くの樹種を識別できるように、知識ベースの充実を図っていく予定である。
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