研究課題/領域番号 |
04660183
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
滝 欽二 静岡大学, 農学部, 教授 (00022252)
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研究分担者 |
西田 友昭 静岡大学, 農学部, 助教授 (10252165)
平井 信之 静岡大学, 農学部, 教授 (70023439)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 林地残廃物 / 針葉 / 精油成分 / 樹皮 / 和紙 / ゴキブリ忌避性 / シアノエチル化 / プラスチック化 / 精油成物 / タンニン系接着剤 |
研究概要 |
近年の地球環境への関心から、再生可能である森林の有効利用が叫ばれている。現在、林地で廃棄されている樹木の樹皮や葉の有効利用のため和紙の製造、スギ、ヒノキ針葉の抽出成分からゴキブリ忌避剤、残渣のプラスチック化を検討した。スギ、ヒノキの樹皮をアルカリ処理して繊維化することによって手すき和紙風の興味あるシートができた。これを漂白すると裂断長および比破裂度が増加し、またネリの添加量を10%にすれば強度が上昇する。スギに比べヒノキの方が破裂強さ、耐折強さが大きい。またヒノキの内皮の手すき和紙は市販で最も高い強度の雲竜紙に比べ、裂断長、破裂強さは同等であるが、耐折強さが劣る。 スギ、ヒノキの針葉油からゴキブリ忌避効果がある成分を見出した。そして得られた成分は市販されているゴキブリ忌避剤であるN,N-Diethyl-toluamide(DET)よりも優れた忌避効力を示す。ヒノキ葉油成分を沸点別に分画した結果、モノテルペン類(α-ピネン、サビネン等)などの低沸点部の成分が大きい忌避効果があることが明らかとなった。またβ-サイクロデキストリンで包接すると6ヵ月程度までは高いゴキブリ忌避性の持続が可能となった。 スギおよびヒノキ針葉から精油を抽出した残渣に化学修飾を試み、シアノエチル化が可能となった。スギおよびヒノキ針葉では、それぞれ約130、90℃で熱流動を起こした。またシアノエチル化針葉はアセトン、アセトニトリルに溶解させたあと、粘着性の黄色いフイルムを作成することに成功した。
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