研究課題/領域番号 |
04660255
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業土木
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
三野 徹 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (10026453)
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研究分担者 |
赤江 剛夫 岡山大学, 農学部, 助教授 (10123423)
足立 忠司 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (20012007)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 電気双極子モーメント / 誘電率 / マイクロ波 / FDR(Frequency Domain Reflectometory / 不凍水 / 吸着水 / 結合水 / 土壌水分現地測定法 / 土層境界 / 界面電気現象 / 高周波誘電率 / 水分子 / 土壌物理性 |
研究概要 |
土壌の境界面に発生する現象は、一つは土壌を構成する物理性が全く異なる2つの相の境界面に発生するミクロな現象と、もう一つは異なる土層の境界面に発生するマクロな現象に大別できる。本研究の目的は電気双極子モーメントが大きい水分子が受けている影響を介して境界面におけるミクロな現象を解明しようとするものである。 水分子は異常に大きい双極子モーメントを持つことが知られており、この双極子モーメントは誘電率として測定できる。しかしながら誘電率は界面分極の影響を受けるために、双極子モーメントによる誘電率を取り出すことが必要となる。1MHz〜10GHzのマイクロ波領域では誘電率は主として水分子の双極子モーメントによって影響されるので、この領域で土壌誘電率を測定すれば、界面分極の影響を受けることなく水分子が持つ誘電率を測定することができる。 本研究では、新しくFDR(Frequency Domain Reflectometory)の理論を整理し、それにもとづき実験室や現地測定にきわめて有効な一線式のプローブを用いる方法を開発した。そしてこの方法は土壌の体積水分率測定を初めとして、不凍水の測定、吸着水や結合水の測定などが可能であることを確かめた。 次に、これまできわめて難しいとされていた現地土壌の土壌水分含水率分布の非破壊的測定が、きわめて容易にしかも迅速に可能であることを明らかにした。つまり、土層や水分分布状況を把握することが可能であり、土壌境界層に発生するもう一つのマクロな現象の把握が可能となったといえる。また、この地表面近傍における土壌水分含水率分布の非破壊的測定は、地下水文学や土壌物理学、灌漑排水学分野の研究にきわめて有用な情報を提供することになり、その方面への応用が期待される。
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