• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ビタミンA欠乏ハムスターを用いた精細管ステージ 同期化実験系の確立とその機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 04660285
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 畜産学
研究機関東京大学

研究代表者

九郎丸 正道  東京大学, 農学部, 助教授 (00148636)

研究分担者 林 良博  東京大学, 農学部, 教授 (90092303)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードビタミンA欠乏 / ゴールデンハムスター / ラット / マウス / 精細管ステージ / ステージ同期化 / セルトリ細胞 / ライディッヒ細胞
研究概要

本研究では以下の3点を検討した。(1)まず,ゴールデンハムスター,ラットおよびマウス(ICR系とC57BL/6)をビタミンA(以下VA)欠乏食により長期間飼育し,各動物のVA欠乏状態(即ち精子発生不全状態)における精巣の微細形態の特徴を比較観察した。ラットが10-12週で,またマウスが12-14週でVA欠乏状態を示したのに対し,ハムスターでは欠乏状態となるまで4-6ケ月の長期間を要し,しかも著しい個体差があった。VA欠乏時,マウスでは精巣間質領域におけるライディッヒ細胞の著明な増加がみられた。また,マウスおよびラットでは同じく間質領域に細胞外マトリックスの増加が確認された。これに対し,ハムスターではVA欠乏時,間質領域に著しい変化は観察されなかった。このようにVA欠乏時,精巣間質の形態変化において明らかな動物種差が認められた。一方,精細管の上皮はいずれの動物においてもセルトリ細胞と精祖細胞のみからなり,その管径は正常時の2/3にまで減少していた。(2)次に,VA欠乏状態のハムスター精巣を,正常状態のそれと比較しながら電子顕微鏡で観察した。セルトリ細胞質内には多数の脂肪滴やライソゾームが観察され,また正常時では認められない層状の滑面小胞体や細胞膜の折込像が高頻度に観察された。アクチンフィラメントの束と下層の滑面小胞体を主要構成要素とするES(Ectoplasmic specialization)が,正常時と同じくVA欠乏のセルトリ細胞にも確認されたことから,精上皮を基底側と管腔側に分ける血液精巣関門はVA欠乏に際しても正常に機能していることが推測された。(3)さらに,VA欠乏状態としたハムスターおよびICR系マウスに,大量のVA(retinol acetate)を1度投与し,その後通常の食餌を与えて精細管のステージ同期化実験を試みた。ICR系マウスではVA再投与後9,10週に材料を採取したが,精細管ステージは通常の14ステージから3-4ステージにまで減少しているのが確認された。また,ハムスターにおいてもVA再投与後10週に材料採取を行い観察した結果,精細管ステージは通常の13ステージから3-4ステージに縮小していた。
ハムスター精巣における精細管ステージ同期化実験の成功は今回の報告が初めてであり,マウスでもCpb-N系マウスで1例の報告があるのみで,ICR系マウスでのステージ同期化は今回が最初となる。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi