研究課題/領域番号 |
04660292
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
三宅 正史 神戸大学, 農学部, 助教授 (60093316)
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研究分担者 |
楠 比呂志 神戸大学, 農学部附属農場, 助手 (30211882)
宮野 隆 神戸大学, 農学部, 助手 (80200195)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 胚由来細胞 / 単精子受精 / 胚発生 / 単為発生 |
研究概要 |
ブタ胚性幹(ES)細胞の樹立を最終目的とし、それに関する基礎研究を行った。(1)ブタ胚由来細胞の特性とES細胞樹立法:6.5〜10.5日齢の胚盤胞を使用した。フィーダーにはマウス胎児繊維芽細胞のSL10細胞を使用した。胚由来細胞の培養には、LIF+(10^4U/ml)あるいはLIF-の、非必須アミノ酸等を添加した20%FCSを含む、DMEMを用いた。拡張胚盤胞以降の胚は、栄養外胚葉が24時間以内に黒変死滅した。透明帯除去胚を、免疫手術,切断分離、または全胚で培養した結果、胚細胞はフィーダー層に付着し、胚由来細胞のコロニーを形成した。付着性,コロニー形成能とも全胚培養が良かった。胚葉体状,上皮状等の分化細胞コロニーが多く出現した。マウスES細胞様のコロニーも出現したが、培養日数とともに上記分化細胞のコロニーを形成し、継代とともに分化細胞が増加し、最終的に分化細胞のみになった。分化細胞は最高7世代、40日以上体外で生存したが、分化抑制はできなかった。免疫手術は内細胞塊の生存性や増殖性を低下させた。マウスLIFのブタES細胞の分化抑制効果はなかった。(2)体外受精法における単精子受精条件:卵母細胞の成熟培養後の媒精(1.0〜1.5×10^4精子/ml)までの時間と媒精時間について検討した。多精子受精率は成熟時間に関係なく高く、また媒精時間6時間以内では精子侵入卵が得られず、12時間では多精子受精率が80%近かった。9時間の媒精時間では、精子侵入率が70%と12時間区より低かったが、単精子受精率は50%にまで上昇した。(3)単為発生卵の体外分割能:電気刺激法により体外成熟卵母細胞を活性化した。活性化卵の核型は2極体1核型の半数体が大半を占め、電気刺激の10分後には1/3の卵母細胞の染色体は後期像を示していた。4時間後には核が形成され、電気刺激直後から卵子は活性化されることが明らかになった。これらの卵子の60〜80%は培養44時間後に分割し、その約2/3は4細胞期に達していた。
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