研究課題/領域番号 |
04660333
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
清水 高正 宮崎大学, 農学部, 教授 (10040825)
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研究分担者 |
永友 寛司 宮崎大学, 農学部, 助教授 (10041063)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | マイコプラズマ / 濾過免疫結合法 / 非培養検出 / イムノバインド反応 / マイコプラズマ検出法 / 濾過免疫結合 / 抗原検出法 / 血清反応 |
研究概要 |
研究目的:家畜・家禽のマイコプラズマ(以下Mと略称)感染症の診断は、Mを分離・同定するのが最も確実であるが、これにはかなりの時間と手間と熟練を要する.この研究は検体中のMを培養せずに直接濾紙上に濾過分離し、イムノバインド反応を利用してMを迅速に検出する技術を確立するのを目的とした.研究成績:2年間の基礎及び応用研究で得られた成績は、下記の通りである.1)市販のドット・プレートに担体膜としてNitroplus 2000をセットして実施する濾過免疫結合(以下FIB)法を考案した.分離株を抗原とする場合、一次血清を培地で吸収処理することが不可欠な条件で、未吸収血清は異種株間に著しい非特異反応を呈することが判明した.2)鳥系及び牛系Mの基準株とそれらの吸収抗血清の間には、明瞭な特異反応が認められた.3)基準株及び野外分離株で検討した結果、FIB反応は種特異的な反応であることが示唆された.また、従来の発育阻止試験によって同定不能であったfilm-spots強産生株が、FIB法でM.bovisと同定され、このような株の同定に本法の有用性が証明された.4)FIB反応には、従来のMを同定するための血清反応には利用できなかった鶏血清が応用できることが確認された.5)野外材料からのMの迅速な検出に本法の応用性を調べるため,144頭の子牛の鼻汁と247例の鶏の咽喉頭部スワブを対象に、FIB法と培養法を併用してMの検出を行った.その結果、検体中のMのCFU値が大きかった子牛鼻汁については、両法の検出率に著しい差はみられなかったが、この値が小さかった鶏の材料ではFIBによる検出率は培養法より低かった.両材料ともMの培養・同定には少なくとも数日を要したのに対し、FIB法は材料の採取搬入から4時間後には結果を得ることができた.以上の成績から、本法はMを多く含む病的材料からのMの迅速かつ簡易な検出法として有用であることが示唆された.
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