研究課題/領域番号 |
04670038
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
田口 淳一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50188132)
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研究分担者 |
一谷 幸男 筑波大学, 心理学系, 助教授 (80176289)
井端 泰彦 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (10079684)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ドパミン受容体 / アフィニティーカラムクロマトグラフィー / 受容体抗体 / 細胞内情報伝達蛋白質 / プロテインキナーゼC / メタンフェタミン / 免疫組織化学 / トランスロケーション / プロティンキナーゼC / 受容体サブタイプ / 可溶化 / アフィニティーカラム / 単離精製 / 免疫電顕 |
研究概要 |
平成3及び4年度に申請した研究目的の一つであるドパミン(D)受容体サブタイプの単離精製については、既存の作用薬をアフィニティーゲル作成に用いた場合受容体との結合のために必須であるアミノ基及びカルボキシル基をゲルとの固定化に利用するために、作成されたアフィニティーゲルでは可溶化分画からの受容体回収を行う事が出来なかったが、ゲルとの結合に利用されるアミノ基が受容体結合に必須でないD2受容体拮抗薬、YM09151-2の誘導体の一つであるM-1化合物を固定化リガンドとして用いる事により可溶化分画からの受容体回収が可能である事が判明した。しかしながら得られた受容体の精製率はもう一つの申請目的の抗体作成に適用するためには低すぎる事から、今後その精製率を高めるためにゲルからの溶出方法等を検索する必要があると考えられる。一方、覚醒剤であるメタンフェタミン(MAP)は主に線条体に於けるD神経終末に作用する結果、終末からのD放出を促進させ間接的にD受容体を活性化する事が明らかにされている。従って研究目的であるD受容体活性化に伴う細胞内情報伝達系の変化を明確にするために情報伝達蛋白質の一つであるプロテインキナーゼC(PKC)に着目してその抗体を用いた免疫組織化学的検索を行うと、MAPのラット腹腔内投与により線条体の背外側部で神経突起を伴った細胞体が明確に観察されるようになり、この変化はPKCが可溶性分画から膜分画に移動(トランスロケーション)した結果である事が明らかになった。また、MAPを反復投与した場合の逆耐性形成時にはPKCの免疫反応性増大が線条体全域にわたって認められるようになった。更にこれら変化はMAPの単回投与時及び逆耐性形成時の常同行動の時間依存性変化と一致しており、D作動性神経の刺激に基づく行動変化にD受容体活性化及びそれに伴う細胞内情報蛋白質の変化が関与している事が明らかになった。
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