研究課題/領域番号 |
04670041
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
岸 清 東邦大学, 医学部, 教授 (00014118)
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研究分担者 |
村上 邦夫 東邦大学, 医学部, 助手 (60120317)
黒田 優 東邦大学, 医学部, 講師 (10170135)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 対角帯水平脚 / 神経細胞 / 細胞内染色法 / 軸索投射 / 側坐核 / 辺縁皮質 / 脳室内神経線維 / 樹状突起 |
研究概要 |
ハートレー系ルモット(体重800-1000g)の嗅球に刺激電極を設置し、対角帯水平脚の神経細胞を電気生理学的に同定した後、バイオサイチンを該細胞内に注入した。アルデヒド混合液により灌流固定後、脳を取り出して凍結連続切片を作成し、ABC法で染色、さらにニッスル染色を行った。この連続切片を基にして、バイオサイチン標識細胞を描画装置を用いてトレースし、該細胞を復構した後、その細胞体、樹状突起、および軸索の分布、長さ、数を定量的に解析した。【結果】バイオサイチンで最も良く標識された細胞は、前交連前脚直下の対角帯水脚中の大形神経細胞であった。細胞体は類三角形で、長径45μmであった。8本の一次樹状突起が細胞体から起こった。樹状突起は、細胞体から内・外側方向に700μm、腹側に600μm、背側に250μm、吻側に480μm、および尾側560μmの範囲に分布した。索主幹は、細胞体から起こり、対角帯内を吻側に向かった。さらに、主幹は側坐核の吻側部でこの核の内側に向かい、辺縁下野および辺縁前野直下の髄質内を走行し、帯状束に入り尾側の帯状野の髄質内(細胞体から16.4mmの部位)で消失した。軸索側枝は、軸索主幹が細胞体から5300μm-8600μmの距離を走行する間で5本分岐した。第1側枝は、5300μmの地点から分岐し、側坐核の吻側部に終止した。第2側枝は、6300μmの地点から分岐し、内側眼窩野第2-3層に終止した。第3側枝は、6500μの地点から分岐し、辺縁前野第2-3層および側脳室前角部内、すなわち上衣層の表層を走行し終わった。第4側枝は、7000μmの地点から分岐し、帯状野の髄質内で消失した。第5側枝は、8600μmの地点から分岐し、帯状前野の第2-3層に終止した。今後、実験および解析例を追加して、1993年の神経科学会で報告することを予定している。
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