研究課題/領域番号 |
04670048
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 (1993) 京都大学 (1992) |
研究代表者 |
老木 成稔 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (10185176)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | スローKチャネル / 電位依存性ゲーティング / 中性アミノ酸置換 / キネティクス / 脂質平面膜法 / アミノ酸置換 |
研究概要 |
スローKチャネルを発現させたツメガエル卵母細胞をカット・オープン法で記録することによって長時間安定な記録が可能となった。同時にこの方法は速い電位固定も可能であるので、電位依存性活性化過程の初期の過程を捉えられた。このようにして得られた電流記録のキネティクス解析を行ない、変異によって電位依存性が過分極側にシフトすることがあきらかになった。みかけ上活性化過程が速くなるのは指数関数の速い成分が相対的に大きくなっているためであった。静止電位での定常状態の分布が野生型にくらべ開状態に近いところに分布すると考えられる。電位依存性がシフトするという事実とあわせると膜貫通部位のロイシンからイソロイシンに置換することによって疏水性相互作用が弱くなり、チャネル閉状態の安定性が悪くなるという解釈が最も妥当である。中性アミノ酸置換の効果を状態図の枠組みの中で捉えることができた。 卵母細胞に発現したスローKチャネルを膜分画として取り出し、脂質平面膜に膜融合で組み込み、チャネル活性の記録を単一チャネルレベルで行うことを試みたが、明瞭な単一チャネル活性は記録できなかった。ナイスタチン法などを使って技術的な問題点は全てクリアしているから、単一チャネル電流の大きさが私達の方法でも検出できない程度に小さいと結論せざるを得ない。 ごく最近提出された膜を2回貫通するというモデルを検討したところ、このモデルでも十分に私達の実験結果を説明できることが判明した。このモデルから引き出される他のカチオンチャネルとの関連について検討した。
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