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血管内皮細胞上でのstaphylokinaseによる酵素活性発現の解析

研究課題

研究課題/領域番号 04670057
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生理学一般
研究機関近畿大学

研究代表者

松尾 理  近畿大学, 医学部, 教授 (40030879)

研究分担者 深尾 偉晴  近畿大学, 医学部, 助手 (70218874)
岡田 清孝  近畿大学, 医学部, 助手 (20185432)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードstaphylokinase / plasminogen / plasminogen複合体 / plasminogen activator / fibrin / α2-plasmin inhibitor / 血管内皮細胞 / plasminogen receptor
研究概要

Staphylococcus aureusが生産するstaphylokinase(SAK)はplasminogenと複合体を形成して酵素作用を有するplasminogen activator(PA)になる。このSAKのfibrinおよび血管内皮細胞上におけるPA活性発現機序について解析した。
SAKは大腸菌で発現させたrecombinant体を精製して用いた。SAKはplasminogenと架橋剤DSSの存在下で反応させ、分子量11万の安定した複合体SAK/plasminogen complex(以下複合体)を得た。この複合体はSAKとplasminogenの等モル混合液と同様に十分なPA活性を有し、α2-plasmin inhibitor(α2-PI)により阻害された。しかし、fibrin様物質(CNBr-fibinogen分解産物、FCB-2)存在下ではα2-PIの阻害を受けなかった。また、複合体はFCB-2存在下で約5倍活性増強を示した。さらに重合fibrinのplasmin分解産物(DD fragment)でも活性増強作用を示した。このことよりSAKの複合体はそのplasminogen側のLSBを介してfibrinに結合しfibrin上でα2-PIの阻害を受けずPA活性を発現すると推測される。対照に用いたstreptokinaseとplasminogenの複合体では、α2-PIによる阻害におけるFCB-2の効果および活性増強効果は弱かった。また、血管内皮細胞上におけるSAKの反応様式を結合実験により検討した。SAKおよび複合体はIodogen法により^<125>I放射標識させて用いた。血管内皮細胞はヒト臍帯静脈より分離し20%FCSを含む培地を用い96穴プレートで培養し実験に供した。^<125>I-SAKは血管内皮細胞には結合しなかったが、^<125>I-複合体は結合した。また、予めヒトplasminogenを結合させた内皮細胞に対して^<125>I-SAKは結合した。両者の結合は濃度依存的で特異的であった。さらに、内皮細胞に結合したSAKは十分なPA活性を発現し、FCB-2により増強した。
以上よりSAKは血管内皮細胞上のplasminogen receptorに結合しているplasminogenを介して結合しPA活性を発現すると推測される。従って血管内皮細胞上で、fibrin/plasminogen/SAK複合体が形成されPA活性が効果的に発現すると思われる。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 岡田 清孝: "新しい血栓溶解剤スタフィロキナーゼ" 日本血栓止血学会誌. 3. 136-140 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田 清孝: "Staphylokinaseのplasminogen活性化におよぼすα_2-plasmin inhibitorの影響" International Journal of Hematology. 55. 290- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Okada.K: "Plasminogen activation by cross-linked staphylokinase-plasminogen complex" Fibrinolysis. 6. 84- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田 清孝: "Staphylokinase/plasminogen複合体に対するα_2-plasmin inhibitorの影響" 臨床血液. 33. 1638- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田 清孝: "Staphylokinase/plasminogen複合体のfibrin特異性" 日本血栓止血学会誌. 3. 367- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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