研究課題/領域番号 |
04670071
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
横田 敏勝 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (10001752)
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研究分担者 |
平田 和彦 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (30238357)
南 俊秀 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (60209830)
小山 なつ 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (50135464)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 視床 / 後外側腹側核 / 髄板内核 / 疼痛抑制 / 上行性疼痛抑制系 / 後索刺激鎮痛 / 下行性疼痛抑制系 / モルヒネ / 後索 / 腹側基底核群 / 侵害受容 / 前側索 |
研究概要 |
疼痛伝達の外側系(感覚系)に属する後外側腹側核(VPL)と、内側系(情動系)に属する髄板内核の侵害受容ニューロンについて、侵害受容情報伝達抑制機構を研究した。 1.延髄の大縫線核(NRM)を電気刺激すると、VPLのNSおよびWDRニューロンの大内臓神経刺激(SPL)に対する反応および頚髄前側索(VLF)刺激に対する反応が抑制された。VLF反応の抑制は、視床レベルにおける抑制を反映する。グルタミン酸によるNRM刺激の結果から、中脳の背側縫線核(NRD)や中心灰白質(PAG)を出てNRMに終わる下行性疼痛抑制系の線維が興奮して逆方向性に伝導し、軸索反射性にVPLに向かって、侵害受容情報の伝達を抑制することが示唆された。 2.NRDやPAGに条件刺激を加えると髄板内核の外側中心核(CL)と束傍核(Pf)に分布する侵害受容ニューロンの約20%が興奮した。残りのニューロンの約20%でSPLおよび中脳網様体(MRF)刺激に対する反応が抑制されたが、大多数は影響されなかった。NRDやPAGを出る下行性疼痛抑制系が主として外側系に作用していることが判った。 3.頚髄後索に条件電気刺激を加えると、VPLのNSおよびWDRニューロンのSPLとVLF刺激に対する反応が抑制され、視床レベルにおける抑制が証明された。大脳皮質を介する抑制や反回抑制の可能も考えられるようになった。 4.モルヒネを全身投与すると、VPLニューロンのVLF刺激に対する反応は影響を受けなかったが、CLおよびPfの侵害受容ニューロンのMRF刺激に対する反応が全例で抑制された。モルヒネは外側系では脊髄後角に作用するのに対して、内側系では、視床レベルに作用して強力な抑制効果をもたらすことが明らかにされた。α_2アドレナリン作用薬も外側系では脊髄後角に作用して抑制効果をもたらすが、視床に作用しないことが判った。
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