研究課題/領域番号 |
04670076
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松田 博子 九州大学, 医学部, 助教授 (10181736)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 内向き整流カリウムチャンネル / ルビジウムイオン / 心筋細胞 |
研究概要 |
細胞内ルビジウム(Rb)イオンは、20-40mMの濃度で、モルモット心室筋の内向き整流カリウム(K)チャンネルの外向き電流の振幅を減少させた。細胞外Rbイオンによるブロックの際観察された、ユニット電流の1/3と2/3の大きさのサブレベルは認められなかった。これはブロックのキネティックスが速いためと考えられる。抑制の程度はナトリウムイオンより弱く、40mMのRbは、細胞内外のK濃度が150mMでKの平衡電位より90mV正側で、外向き電流をコントロール値の2/3に抑制した。 細胞内Kイオンを全てRbイオンに置換する(細胞外液は150mMKCl液)と、外向きの単一チャンネル電流は見えなくなった。内向きK電流は、コンダクタンスがやや減少するのみで、-70mVで測定した平均開時間、閉時間は変化しなかった。 150mMのKを含み、カルシウムイオンを低く(0.1μM以下)した電極内液を用い、outside-out patchを作製し、細胞外液を150mMKCl液から150mMRbCl液に変えた。内向きの単一チャンネル電流はRb液中では記録できず、外向きK電流のみが認められた。外向き電流の振幅は抑制された。 以上の結果から、1)Rbイオンは細胞内外から内向き整流チャンネルをブロックする。Rbの結合する部位は少なくとも2つあり、外側の結合部位の方がRbに対する親和性が高い。2)Rbイオンは内向き整流Kチャンネルを通過しない。従来マクロ電流記録で内向き整流Kチャンネルを通っていると考えられたRb電流は、背景電流である可能性が高い。
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