研究課題/領域番号 |
04670087
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
|
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
樫原 康博 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (00161018)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 運動ニューロン / 細胞死 / 栄養因子 / 培養 / 卵母細胞 / 筋 / メッセンジャーRNA / 鶏胚 |
研究概要 |
胎生期に運動ニューロンは自然に多数死滅する。この自然細胞死期の運動ニューロンの生存は、筋力から放出される栄養因子に依存すると仮定されている。しかし、この因子は未だ同定されていない。本研究は、筋のメッセンジャーRNA(mRNA)を抽出し、この翻訳蛋白がin vivo,及びin vitroの運動ニューロンの生存を促進するか、もしそうなら、どのサイズのmRNAが生存活性が高いかを検討することを目的とした。この目的のために、運動ニューロン自然細胞死期の鶏胚より下肢筋を摘出し、mRNAを抽出した。このmRNAをアフリカツメガエル卵母細胞に注入飼育し、飼育液中に分泌される翻訳蛋白を鶏胚卵に投与したところ、運動ニューロンの自然細胞死が阻止された。次のこの細胞死阻止が、in vitroの運動ニューロンでも見られるかを検討した。この目的のために、自然細胞死期の運動ニューロンを鶏胚から単離し、翻訳蛋白を含む液で培養したところ、生存率が無投与群に比べ有意に増大した。次に、mRNAを蔗糖密度勾配遠心法により5分画し、それぞれの分画のmRNAの翻訳蛋白をこの培養運動ニューロンに投与した。その結果、18Sと28Sの間の分画のmRNAの翻訳蛋白投与群に生存率の上昇がみられた。この生存率と分画前のmRNAによる生存率との比較より、蔗糖勾配密度遠心分画で約10倍、生存活性を持つmRNAを濃縮したと推定できた。現在、この18Sと28Sの分画mRNAのcDNAライブラリーを京都大学医学部中西研究室との共同で作成中である。
|