研究課題/領域番号 |
04670097
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
高瀬 幸子 静岡県立大学, 食品栄養科学部・栄養学科, 教授 (10046196)
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研究分担者 |
合田 敏尚 静岡県立大学, 食品栄養科学部・栄養学科, 助手 (70195923)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 細胞性レチノール結合たん白質タイプII / mRNA / ビタミンA / β-カロテン / 脂質 / レチノイドxレセプター / 小腸絨毛 / レチノイドXレセプター / レシチン-レチノールアシル転移酵素 / 加齢 / cDNAクローニング / β-カロチン |
研究概要 |
研究成果の概要は次の通り 1)ニワトリ発達過程におけるCRBP(II)とRXRのmRNA発現:ニワトリ小腸のCRBP(II)のmRNA発現は孵化前後から増大しそのタンパク質の誘導と平行し、RXRmRNAは発達過程で一定量発現している事が解った。 2)ニワトリ小腸器官培養系によるCRBP(II)遺伝子の発現とそのタンパク質の誘導に及ぼすビタミンAの影響を解明:孵化前の16日胚の十二指腸の器官培養実験より、サイロキシン(T_3)とレチノールの同時添加がCRBP(II)を多く誘導した。核内レチノイドxレセプター(RXR)のリガンドの9-cisレチノイン酸がCRBP(II)mRNAを著しく発現させ、9-cisレチノイン酸が結合したホロRXR量の増加によるCRBP(II)発現が示唆された。 3)ビタミンA(A)過剰摂取に対する小腸CRBP(II)量の応答を解明:A欠乏ラットに過剰のAを7日間投与した。CRBP(II)量は10倍過剰摂取まで増加したが、それ以上の過剰摂取に応答せず小腸内に遊離レチノール量が増加した。レチノールのエステル化酵素LRAT活性は1000倍過剰により増加した。A過剰摂取の毒性を防ぐCRBP(II)の生理的役割に限界があると判断された。 4)加齢に伴う小腸CRBP(II)量の変動を解明:50-600日齢ラットは加齢に伴い小腸CRBP(II)量は減少傾向にありA吸収能の低下が示唆された。 5)CRBP(II)およびレシチン:レチノールアシル転移酵素(LRAT)の腸絨毛内分布の解明:ラット空腸組織の絨毛をクリオスタットを用いて連続凍結切片に分画して、CRBP(II)mRNA量、L-RAT活性を測定した。crypt部と絨毛基部の境界領域でCRBP(II)mRNAは出現し絨毛先端に向かって増加し、CRBP(II)は吸収細胞の成熟過程で誘導され、LRAT活性は絨毛基部で低く絨毛中央部で最も高くCRBP(II)と同じ分布を示した。 6)食餌性脂質によるCRBP(II)及びRXRαのmRNA発現を解明:長鎖不飽和脂肪酸を主組成の高脂肪食摂取によるラット空腸のCRBP(II)とそのmRNA、RXRαのRNA量の増大を発見した。CRBP(II)の遺伝子発現が脂肪酸代謝関連の遺伝子調節因子との何らかの関連が示唆された。
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