研究課題/領域番号 |
04670117
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
久野 高義 神戸大学, 医学部, 助教授 (50144564)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | カルシニューリン / 蛋白質脱燐酸化反応 / 免疫組織化学 / サブタイプ / 細胞増殖 / 免疫抑制剤 |
研究概要 |
カルシニューリンはNMDA受容体等の様々な機能蛋白の脱燐酸化を介して神経情報伝達において重要な役割を果たしていると考えられている。また、免疫系においてもイムノフィリンの標的分子としての役割が注目されているが、その詳細については不明である。研究代表者らは、カルシニューリン触媒サブユニットの全一次構造を明かにし、さらにカルシニューリンの触媒及び制御サブユニットには、それぞれ少なくとも2種類の異なる遺伝子によってコードされるサブタイプが存在することを明らかにしてきた。本研究は新しい中枢神経系及び免疫系作用薬の作用点としてのカルシニューリンに注目し、カルシニューリンを介した蛋白質脱燐酸化反応の生理的役割を明らかにすることを目的とした。 本年度の実績は、1)カルシニューリンの触媒サブユニットの2つのサブタイプ、Aα,Aβそれぞれに対する特異的抗体を作製し、免疫組織化学的方法により各サブタイプの組織及び細胞内分布を明らかにした(文献1)。2)カルシニューリンAα遺伝子のプロモーター部分をクローニングし、神経組織特異的に強力なプロモーター活性を示す遺伝子配列を各種培養細胞への遺伝子導入とCAT活性測定により、同定した(文献2)。3)出芽酵母のカルシニューリン遺伝子を破壊した結果、カルシニューリンの脱燐酸化酵素活性を失った細胞での増殖は正常のものと差が認められなかった事から、酵母のカルシニューリンは通常での細胞増殖には関与していない事を明らかにした(文献3)。4)牛脳から精製したカルシニューリンを、1)で作製した特異抗体を用いてAα、から成るものとAβから成るものとに分離し、どちらのサブタイプからなるカルシニューリンも免疫抑制剤FK506/FKBP複合体によってその活性が抑制される事を明らかにした(文献4)。
|