研究課題/領域番号 |
04670123
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山本 経之 九州大学, 薬学部, 助教授 (20091332)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 脳局所破壊 / 記憶障害 / 大脳辺縁系 / 微量注入 / 作業記憶 / 参照記憶 / 遅延見本合わせ課題 / 短期記憶 / 海馬破壊 / 扁桃体破壊 / 嗅球摘出 / 脳内微量注入 / スコボラミン / NMDA受容体拮抗剤 / Head-twitch / 嗅球 / 扁桃体 / 海馬 |
研究概要 |
3-panel runway装置ならびに2-または3-lever operant装置を用いて、短期記憶における大脳辺縁系諸核の機能局在性を脳の局所破壊ならびに脳内微量注入法を用いて明らかにした。1)嗅球摘出によって3-panel runway taskでの参照記憶ならびに作業記憶は共に著しく障害された。また3-lever operant装置を用いての遅延見本合わせ課題(DMTS)および2-lever operant装置を用いての逆転学習は共に障害された。2)背側海馬(DH)破壊によって作業記憶及びDMTSは著しく障害されたが参照記憶には影響なかった。またmuscarinic antagonistスコポラミン、nicotinic antagonistメカミラミン、BZD/GABA_A agonistムシモールおよびクロルジアゼポキサイド、5-HT_<1A> agonist 8-OH DPAT、NMDA antagonist CGS 19755およびCPP、NO合成阻害剤L-NAMEのDH内微量注入によって、作業記憶は障害された。DH破壊による記憶障害はcholinesterase阻害剤フィゾスチグミンおよびテトラヒドロアミノアクリジン(THA)によって改善された。3)乳頭体(MB)破壊によって作業記憶・参照記憶は共に障害されたが、DMTSや逆転学習には影響なかった。一方、視床背内側核(DMT)破壊によってDMTSだけが著しく障害された。MBまたはDMT破壊によって惹起される記憶障害はTHAによって改善されなかった。4)扁桃体基底外側部(BLA)破壊によって作業記憶は著しく障害されたが、参照記憶は変化なかった。この障害は扁桃体皮質腹側部破壊では認められなかった。スコポラミンおよびCPPのBLA内微量注入により、参照記憶には影響なかったが作業記憶は障害された。5)大脳基底部破壊により作業記憶・参照記憶及びDMTSは著しく障害された。また逆転学習も障害された。 このように脳の局所破壊によって、破壊部位に依存した特徴的な記憶障害が惹起された。これらの成果は脳における記憶の機能的局在性を理解する上において有用な糸口を与えてくれた。
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