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細胞死におけるFas抗原の機能

研究課題

研究課題/領域番号 04670171
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 病態医化学
研究機関(財)大阪バイオサイエンス研究所

研究代表者

伊藤 直人  (財)大阪バイオサイエンス研究所, 研究員 (70223170)

研究分担者 長田 重一  (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第一研究部, 部長 (70114428)
研究期間 (年度) 1992 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードFas抗原 / 細胞死 / 自己免疫病 / lpr / シグナル伝達 / T細胞 / アポトーシス
研究概要

平成4年度の本研究では、まず、クローン化したヒトFas抗原cDNAをプローブとして、マウスFas抗原cDNAを単離し、その構造を決定した。マウスFas抗原cDNAをプローブとして、いろいろな組織におけるmRNAの発現量を調べた結果、胸腺、心臓、肝臓、肺、卵巣などで発現が認められた。さらに、Fas抗原遺伝子の制限酵素断片が、マウス種間で、多様性(RFLP)を示すことを用いた解析から、マウスFas抗原遺伝子は第19番目の染色体にマップされ、ほぼ同一の領域にマウスの変異遺伝子1pr(lymphoproliferation)が存在することが明らかになった。1pr変異を持つマウスでは、Fas抗原遺伝子に変異が存在し、Fas抗原のmRNAがほとんど発現されていないか、Fas抗原の細胞死を誘起する活性が失われていることが明らかになった。以上の結果から、Fas抗原は、1pr変異の構造遺伝子であることが示唆され、Fas抗原の機能が失われると、異常T細胞を蓄積するとともに、自己免疫疾患の症状を呈することからFas抗原はT細胞の細胞死を制御している可能性が示唆された。
Fas抗原による細胞死のシグナル伝達機構を明らかにするために、マウスリンフォーマWR19L細胞にヒトFas抗原のcDNAを導入し、これを発現する細胞株を樹立した。この細胞は、抗Fas抗体で処理することにより細胞死が誘導される。ヒトFas抗原の欠失変異体を用いた解析の結果、細胞質ドメインの大部分が細胞死のシグナル伝達に必要とされることが明らかになった。Fas抗原とTNF受容体の細胞質ドメインの間で約70アミノ酸の領域が類似性を示し、この領域が細胞死のシグナル伝達に関与していることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] N.Itoh: "The polyoeotide encoded by the cDNA for human cell surface antigen Fas can mediate apoptosis" Cell. 66. 233-243 (1991)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] R.Watanabe-Fukunaga: "The cDNA structure,expression and chromosomal assignment of the mouse Fas antigen." J.Immunol.148. 1274-1279 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] R.Watanabe-Fukunaga: "Lymphoproliferation disorder in mice explained by defects in Fas antigen that mediates apoptosis." Nature. 356. 314-317 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] J.Inazawa: "Assignment of the human Fas antigen gene(FAS)to 10q 24.1." Genomics. 14. 821-822 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] M.Adachi: "Aberrant transcription caused by an insertion of an early transposable element in intron of the Fas antigen gene of lpr mice." Proc.Natl.Acad.Sci.USA. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] N.Itoh: "A novel protein domain required for apoptosis:mutational analysis of human Fas antigen." J.Biol.Chem.(1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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