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肺高血圧性血管病変の定量形態学的・免疫組織化学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 04670186
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 人体病理学
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

細田 泰弘  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90051218)

研究分担者 吉村 ゆかり  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10230814)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード肺高血圧症 / 膠原病 / 肺線維症 / 定量形態学
研究概要

原発性肺高血圧症(PPH)および膠原病に合併した肺高血圧症(PH)にみられる肺血管病変の病理像について、同性同年齢対照群との比較を含めて検討した。筋型肺動脈の中膜肥厚度、内腔狭窄度は、PPH、SLE+PH、MCTD+PH(いずれも肺線維症なし)で対照群に比べて有意に高かった。MCTD+PHの内腔狭窄度は、SLE+PHに比べて有意に高く、外径150μm以下が150μm以上に比べて有意に高かった。Plexiform lesion(PL)は免疫組織化学的にHHF-35と第VIII因子関連抗原が陽性で、平滑筋細胞と内皮細胞が混在していた。三次元再構築像をみると、PLの多くが筋型動脈の分岐部直後、特に母動脈から垂直方向に分岐するsupernumerary arteryに好発しており、PLの近位側では母動脈が線維性内膜肥厚により狭窄していた。PLは弾性板の破壊・消失を伴う限局性拡張であり、PLの末梢側は拡張して静脈様分枝を形成していた。PL出現頻度と内腔狭窄度との間に相関はなかったが、PL出現頻度の高い症例は内腔狭窄が高度であった。
PPH(plexogenic type)や膠原病では、筋型動脈の血栓形成頻度が対照群に比べて高かったが、recurrent pulmonary thromboembolism(RPTE)と診断し得るほど高くはなかった。RPTEとしてはin situ thrombosisとthromboembolismがあり、血栓の分布は前者で外径28〜175μm、後者で250μm以上と明かな差があった。PPHや膠原病では血栓の多くは外径100〜200μmの血管にみられた。Necrotizing angiitis(NA)出現頻度と内腔狭窄度やPL出現頻度とは相関しなかった。内腔狭窄軽度でかつPLのない症例、あるいはPL極少数という症例のなかにNAを多数認めたものがあった。Heath-Edwards分類を適用し難いこれらの症例については、組織所見の記載的分類が有用であった。肺線維症を伴う症例では、筋型肺動脈の内腔狭窄度は線維化部で非線維化部よりも高かったが、PSSやMCTDでは非線維化部の内腔狭窄度も高い症例がみられた。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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