研究課題/領域番号 |
04670203
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
浅井 淳平 名古屋大学, 医学部, 教授 (40022793)
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研究分担者 |
鷲見 幸子 名古屋大学, 医学部, 助教授 (00022806)
笠井 謙次 名古屋大学, 医学部, 助手 (70242857)
中山 敦雄 名古屋大学, 医学部, 助手 (50227964)
伊藤 雅文 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50184693)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 細網線維 / リンパ・造血組織 / 電顕的形態計測 / 免疫組織化学 / 脾臓濾胞周辺帯 / 脾臓莢組織 / CDS陽性B細胞 / 樹状細胞 / 細網内皮系 / 免疫一次応答 / 濾胞周辺帯 / CD5陽性B細胞 / 骨髄移植 / 電顕的画像解析 / モノクローナル抗体 / 造血間質細胞 |
研究概要 |
リンパ・造血組織の間質に共通した構造である細網性枠組みについて (1)枠組みの構成細胞の電顕的、免疫組織化学的観察、(2)細網線維の電顕的形態計測的解析および(3)細網性枠組みの微小環境に関連して外来性抗原刺激や骨髄移植によるリンパ性組織の構造変化と構成細胞の変動の面から追求した。研究結果(1)細網性枠組み構築:(1)リンパ・造血組織では伸展した線維性細網細胞の原形質突起の相互連結により細網性枠組みが形成されることおよび(2)骨髄と脾臓の間質細胞を抗原源とした自家製のモノクローナル抗体の検索によりリンパ性組織の間質細胞と脾臓濾胞周辺帯を含む造血組織の間質細胞にそれぞれ共通した特異的抗原性があることが明らかとなった。(2)細網線維の電顕的形態計測的特徴:(1)光顕的に同定される細網線維は電顕的に膠原原線維と微細顆粒物質の混合で、線維性細網細胞のシート状に伸展した原形質突起により被覆されることおよび(2)細網線維中の膠原原線維がリンパ性組織で高率(切片断面で40-80%)に含まれるのに、造血組織では著しく低率(0-20%)であることが判明した。(3)外来性抗原刺激によるリンパ性組織の構造変変化:無菌ニワトリとラットを用い外来性抗原(羊赤血球,LPS)の靜注投与による免疫一次応答で、脾臓の莢組織や濾胞周辺帯の拡大が先行し、白脾髄B細胞領域の増大がつづいた。その際、無菌ラットの濾胞周辺帯ではIgM陽性,IgD弱陽性,CD5陽性のB細胞が増殖していた。(4)ヒト白血病での骨髄移植における白脾髄の再構成:空虚な細網性枠組みの白脾髄域にリンパ球がS-100B陽性樹状細胞と共にhomingし、増殖・分化していた。總括:これらの研究成果から細網性枠組みはリンパ性組織と造血組織の間質細胞でそれぞれ異なった抗原性のあることが明らかとなり、特定の部位に造血細胞、リンパ球、樹状細胞などがhomingし、増殖・分化する微小環境を設定することが考えられた。
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