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ポーリンチャンネル開閉の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 04670255
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 細菌学
研究機関東海大学

研究代表者

良原 栄策  東海大学, 医学部, 講師 (70167063)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード緑膿菌 / 外膜 / ポーリン / protein D2 / チャンネル蛋白 / ゲート / カルシウム / 開閉調節
研究概要

緑膿菌外膜には3種類のポーリンチャンネルが存在し、protein D2はその内の1つである。protein D2は2つの大きなドメインからなり、1つはチャンネルを形成するドメインであり、他方はゲートを持ちチャンネルの開閉を行うドメインである(Yoshihara & Nakae (1992)FEBS Lett)。今回ポーリンチャンネルの開閉調節に関する知見を得たので報告する。
1)ゲートドメインのN末端のアミノ酸配列はミオシン軽鎖のカルシウム結合サイトの配列と似ている事がわかった。そこでprotein D2に対するカルシウムの結合を調べるためにタンパク質の蛍光を測定した。その結果カルシウムがprotein D2に結合し蛍光が減少する事がわかり、その濃度依存性から解離定数が約1mMと求められた。
2)protein D2の機能に及ぼすカルシウムの効果を調べるために、protein D2をリポソームに再構成し、ポーリンを介する溶質の透過性をカルシウム存在下で調べた。カルシウムが存在するとprotein D2を介した溶質の透過性は増大し、約2.5倍の活性化が引き起こされた。そして半分の活性化を起こすのに要するカルシウムの濃度は約1mMであり、この値は1)の結果とよく一致した。
3)トリプシン処理によってゲートが壊されたprotein D2の透過活性に及ぼすカルシウムの効果を調べたところ、カルシウムの効果はほとんど見られず、活性には影響しなかった。この事はカルシウムがprotein D2に結合し、ゲートを開いた状態にする事によって、チャンネルの機能を活性化する事を示唆している。このように今回初めてカルシウムがチャンネル蛋白のゲート機能の調節因子である事が示された訳であるが、他にどのような調節因子が存在し、その生理的意義はどの様なものであるかは興味深い問題であるが、これからの課題であるといえる。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Eisaku Yoshihara: "Separation of gate- and channel-forming domains in the pore-forming protein of the outer membrane of Pseudomonas aeruginosa" FEBS Lett. 306. 5-8 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroshi Yoneyama: "Nucleotide sequence of the protein D2 gene of Pseudomonas aeruginosa" Antimicrobial Agents and Chemotherapy. 36. 1791-1793 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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