研究課題/領域番号 |
04670258
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
横地 高志 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20126915)
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研究分担者 |
深田 允子 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (70065548)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | LPS / IL-2 / アジュバント活性 / レクチン / 内毒素 / リポ多糖体 / サイトカイン / クレブシエラ |
研究概要 |
肺炎桿菌03リポ多糖体は極めて強いアジュバント活性をもっており、その活性の強さはいままで調べたリポ多糖体の中で最も強い。この極めて強いアジュバント活性の機序として、抗原特異的ヘルパーT細胞の誘導・活性化が強く示唆された。しかしながら、リポ多糖体が直接T細胞を活性化するという報告は未だなく、リポ多糖体がT細胞とりわけヘルパーT細胞をどのように活性化するかは全く不明である。一方、T細胞の活性化にはインターロイキン2が重要な役割を演じている。このインターロイキン2はマンノースに結合するレクチン様の活性をもっていることが最近明らかになってきた。極めて興味深いことに肺炎桿菌03リポ多糖体はマンノースからなるホモ多糖体部分をもっている。また、マンノースホモ多糖体をもつ他のリポ多糖体も強力なアジュバンド活性をもっている。このことは、T細胞の活性化を誘導するインターロイキン2がレクチンとして肺炎桿菌リポ多糖体に結合する可能性があり、今回肺炎桿菌リポ多糖体とインターロイキン2の結合の有無を検討した。まず、ELISA法を予備的に試みたが、リポ多糖体がマイクロプレートに結合せず、インターロイキン2の結合の有無を測定できなかった。そこで、リポ多糖体をマイクロプレートに結合させる方法を開発した(Takahashi et al.J.Immunol.Methods.153:67,1992)。しかしながら、リポ多糖体に結合したインターロイキン2を抗インターロイキン2抗体を用いたELISA法で検出できなかった。さらに、放射性ヨウド標識抗インターロイキン2抗体でも有意な差は見られなかった。ついで、放射性ヨウド標識インターロイキン2をもちいて、肺炎桿菌リポ多糖体との結合を試みた。放射能標識インターロイキン2は、肺炎桿菌リポ多糖体に結合することは明らかになったが、量的にはあまり多くなかった。しかしながら、肺炎桿菌リポ多糖体がヘルパーT細胞を活性化する作用機序の一部には肺炎桿菌03リポ多糖体とインターロイキン2とが結合するが関与している可能性を示唆された。さらに感度の高い測定法、あるいは最適条件でインターロイキン2の肺炎桿菌リポ多糖体への結合を検討する予定である。
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