研究課題/領域番号 |
04670282
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
後藤 俊幸 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30121651)
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研究分担者 |
森田 智津子 大阪医科大学, 医学部, 助手 (50131355)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | AIDS / 極低温高分解能電子顕微鏡 / 免疫電子顕微鏡法 / HIV-1 / エンベロープ / ウイルス / モノクローナル抗体 / フリーズフラクチア |
研究概要 |
HIVが細胞へ侵入・感染する機序を知る目的で、HIVのエンベロープ構造と機能について検討した。 1. HIVウイルス粒子のエンベロープ構造 濃縮精製したHIV粒子をアルデヒド固定後分散させ、無染色のまま氷包埋法により極低温高分解能電子顕微鏡で直接観察した。HIVのエンベロープ構造は、2重膜とその膜に一部埋まった突起様構造からなり、突起様構造は直径4.8nmの球形の“knob"と長さ3.2nmの柄からなっていることが明瞭に観察された。また、2重膜内の膜内粒子はフリーズフラクチア法により観察され、球状をしていた。 2. エンベロープの反応性 ウイルス粒子に抗HIV-1モノクローナル抗体やConAなどのレクチンを反応させ、金標識して電子顕微鏡観察すると、抗gag抗体(抗p18、抗p24抗体)では反応はみられなかったが、抗env抗体(抗gp120/gp160抗体)はエンベロープに反応し、また、レクチンも同様に反応し糖鎖の存在も確認した。しかし、その反応量は極低温電顕で観察された突起様構造の数よりも極端に少なく、通常の免疫反応では突起様構造数個に1個の抗体やレクチンが反応するのであろうと考えた。 3.エンベロープと細胞の結合 ウイルス粒子を細胞に感染されると、数分以内に細胞内に侵入する。この侵入の瞬間にはエンベロープと細胞膜との間にそれぞれ単独よりも太い連結物が観察され、おそらく突起構造と、細胞のレセプターとの結合物と考えられた。さらにその結合状態の微細構造を検討中している。
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