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自己・非自己識別機構の分子進化

研究課題

研究課題/領域番号 04670296
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 免疫学
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

橋本 敬一郎  藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 講師 (70192268)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード主要組織適合性抗原 / 進化 / 魚類
研究概要

コイ及びギンブナを用いて硬骨魚類MHC遺伝子の種類及び数の拡大に関する研究成果を報告した(Okamura et al.,Journal of Immunology,in press)。コイ及びギンブナから得られたMHC遺伝子の配列を基にして、PCRにより更にgenomic DNA及びmRNAより複数種類のMHC遺伝子を得る事が出来た。これらのMHC遺伝子のα3ドメインは比較的保存されているが、α1、α2ドメインは相互にかなり異なっていた。DNA配列から推定されるコイの分子のアミノ酸配列を哺乳動物や鳥類の配列と比較すると、ヒト及びマウスの分子において明らかにされているペプチド抗原のN末端及びC末端と相互作用するMHC分子のアミノ酸残基の一部が、コイ科魚類の分子においても保存されていることが明らかとなった。今回得られたコイ科魚類の分子には、哺乳類や鳥類の分子と比較して、アミノ酸の欠失や挿入が見られる箇所があるが、それらはヒトMHC分子の3次元構造に基づくモデルでは、α1、α2ドメインで形成されるペプチド抗原結合部位の周辺部に位置している。この事はコイ科魚類の分子の立体構造が基本的には、ヒトのMHC分子と類似している事を示唆している。4種類のコイ科魚類MHCクラスIプロープを用いて行ったS-outhern Hybridizationの結果は、各々のプロープが複数本のバンドを検出した。従って、コイ科魚類のgenomeには、多くのMHC遺伝子が存在する可能性が示唆される。
硬骨魚類は4億年以上前にヒトに至る脊椎動物の系統から別れたと考えられるが、今回の実験結果は、その硬骨魚類においてMHCクラスI分子の多様なメンバーの存在を証明し、MHC分子の進化に関連する重要な知見を与えた。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kazuhiko Okamura et al.: "Expansion of genes that encode major histocompatibility conplex classI molecules in cyprinid fishes" Journal of Immunology.

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 橋本 敬一郎: "魚類MHC遺伝子の単離(細胞工学 Vol.11,No,8)" 秀潤社, 8 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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