研究概要 |
培養細胞培養は200-250gの成熟Wistar系雄性ラット心臓を用いた。ペントバルビタール50mg/kg体重麻酔下にラットの心臓を摘出し、氷冷(4℃)した潅流液にて拍動を止め、循環潅流装置によって、心臓に95%O_2,5%CO_2混合ガスを通気し、Normal Calcium free Buffer Solution(NCF)(NaHCO_3 25mM,KH_2PO_4 1.2mM,MgSO_4 1.2mM,Glucose 11mM 5分)とKrebs-Henseleit Solution(KH)(NCF+CaCl_2 1.25mM 5分)で洗浄し、最後に0.05% Collagenase(Boehringer)液を30分潅流した。その後心臓を細切し、15分間37℃でincubationし、2000rpmで30秒遠心し、心筋細胞を得た。 酵素処理した心筋細胞を10%仔牛血清を添加したMen Eagle's Medium中で37℃,5%CO_2下に30分静置し、その後、attached cells(non-myocyte rich)とnon-attached cells(muocyte rich)に分け、2ml dish(1×10^6 cell/dish)にて24時間培養後、実験に供した。心筋細胞dishをControl,MA0.1×10^<-3>Mと0.1×10^<-6>Mの3組に分けて実験した。3組のdishは1時間、4時間後顕微鏡で観察し、形態変化及び死亡した心筋細胞の数を記録した。結果は、1時間、4時間の死亡率はControlでは6.5%,8.1%,MA0.1×10^<-6>Mでは23.8%,26.7%,MA0.1×10^<-3>Mでは38.5%,42%であった。正常心筋細胞は横紋が見られ、変性した心筋細胞は横紋を消失し、細胞膜が融解し、空胞変性も認められた。細胞構造を消失し、円形の膜だけのものは死亡した心筋細胞である。
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