研究課題/領域番号 |
04670371
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
村野 俊一 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (50231634)
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研究分担者 |
森崎 信尋 千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (40174411)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 平滑筋細胞 / フェノタイプ変換 / 内膜剥離 / 合成型フェノタイプ / tumor necrosis factor-α / PDGF β-レセプター / 血管平滑筋細胞 / バルーンカテーテル / PDGFβ-レセプター / 大動脈中膜平滑筋細胞 / 大動脈内膜剥離 / differential screening |
研究概要 |
動脈硬化の予防に応用する目的で、動脈硬化形成の初期の病態における平滑筋細胞のフェノタイプの変化を検討した。家兎の大動脈に対してバルーンカテーテル法により内膜剥離術を施行し、術後2日、5日の時点にて大動脈を採取してこれよりexplant法にて培養平滑菌細胞を調製した。この細胞について、対照となる内膜剥離を行なわなかった大動脈より得られた細胞とともにoutgrowth率、acetylated LDLの取り込み、DiI-LDLおよびacetylated LDLの取り込み、autocrineの増殖刺激因子の分泌などを観察し、術後2日、5日とoutgrowth率およびscavenger pathwayの獲得の指標となるDiI LDLおよびacetylated LDLの細胞内への取り込みが増加してくることを見出した。しかし、autocrineの増殖刺激因子の分泌は内膜剥離後2日の大動脈から得られた培養細胞では認められなかった。これらの事実は合成型のフェノタイプを構成する特徴が内皮の再生および内膜の肥厚の起こらない早い時期に既に中膜内にて獲得されることを示しているが、それらの特性が必ずしも一緒に獲得される訳ではないことが明らかになった。これらのフェノタイプの変換に関わる因子としてサイトカイン、細胞外マトリックスなどについて検討した結果、PDGFおよびtumor necrosis factor-αにその作用のあることが見出された。さらにこれらの初期のフェノタイプの特性をもった細胞よりRNAの採取を行ない、得られたこのRNAより家兎大動脈中膜および内膜平滑筋細胞のcDNAライブラリー作製の途中であり、ライブラリーの完成を待って内膜剥離後の経時的変化が平滑筋細胞の遺伝子発現をどのように変換していくのかについてdifferential screeningなどの手段を用いて明らかにしていく予定である。
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