研究課題/領域番号 |
04670384
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
下条 文武 新潟大学, 医学部, 助教授 (20126410)
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研究分担者 |
風間 順一郎 新潟大学, 医学部, 大学院生
長谷川 伸 新潟大学, 医学部, 医員
本間 則行 新潟大学, 医学部, 研究生
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | β_2-ミクログロブリン / アミロイドーシス / 血液透析 / アイソトープ標識 / 腎不全 |
研究概要 |
透析アミロイドーシスの発症は、血中のβ_2-ミクログロブリン(β2-M)を、前駆蛋白として起こると考えられるが、その詳細は明らかでない。本研究では、β_2Mのアミロイド形成機序解明を目的として、RI標識β_2-M(^<131>I-β_2-M)を用いたin vivo研究を行った。また、N末端β_2-Mに対する特異抗体を作成し、N末端β_2-Mのアミロイド形成への役割について以下の如く検討した。 慢性腎不全患者尿10lより、分子節によりβ_2-Mの粗分画を得たのち、HPLCを繰り返し、高度に純化したβ_2-Mを精製した。クロラミンT法により^<131>Iを標識し、35〜40MBq相当の^<131>I-β_2-Mを患者に静注し、アミロイド病変部の集積をシンチカメラにてイメージングした。その結果、トレーサーはアミロイド病変部の関節に特異的に集積し、本法は非観血的なアミロイド症の診断法として有用であることを確認した。そこで、^<131>I-β_2-M静注後72時間後に、病変関節滑膜組織を採取してオートラジオグラムで分析したところ、アイソトープトレーサーはβ_2-Mアミロイド周辺部に存在する細胞内に局在することを明らかにした。しかしながら、この事実は血中のアミロイド前駆蛋白であるβ_2-Mが、まずアミロイド沈着の周囲細胞に取り込まれて、アミロイド線維になる現象を示唆するのか、あるいは、アミロイド沈着に反応して動負された細胞の貪食現象を示しているのか、今後経時的なオートラジオグラムの検討により解明したい。β_2-Mの末端のアミロイド形成への役割を明らかにする目的でN末端β_2-Mを固相法にて合成しHPLCにて純化したのち家兎に免疫特異的抗血清を作成した。そこで、β_2-MのN末端成分をRIにより血中測定法の確立を試みた。その結果、透析患者の血中には抗N末端β_2-M抗体に反応するペプチドの存在が確認された。今後、このβ2-MのN末端部分とアミロイド化の関係を明らかにしなければならない。
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