研究課題/領域番号 |
04670481
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
箭原 修 旭川医科大学, 医学部, 講師 (20133845)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | N-CAM / 神経筋疾患 / 心筋 / 発生 / 分化 / in situ hybridyzation / デスミン / axonal guidance / down regulation / isoform |
研究概要 |
N-CAM(neural cell adhesion molecule)は細胞表面にある糖蛋白でimmunoglobulin familyに属する細胞接着因子の一つである。 N-CAMは細胞接着を介して、発生、分化、形態形成に大きく関与している。しかし、N-CAMと神経筋疾患患者の筋線維についてはほとんど解明されてない。本研究では、N-CAMが神経筋疾患にどのように関わっているのか、またN-CAMの各isoformが筋や脊髄の発生分化にどのような役割をはたしているのか検討した。 本研究の成果から、N-CAMは筋の再生に重要であり、多発性筋炎、筋緊張性ジストロフィー症、肢帯型筋ジィストロフィー症では、再生筋にN-CAMの発現を認めたが、神経原性の筋萎縮側索硬化症では認めなかった。これらはN-CAMが再生筋のマーカーとして有用であると示したものである。 ラット心筋で発生分化についてN-CAMとの関わりについて検討した。N-CAMは胎生10、11日には認められず、胎生12日より出現した。出現部位では、12日目には心外膜にのみ認められ、13日目に心筋の最外側部、次いで14日目に心室中隔上部、肉柱に強く出現した。18日目には、ほぼ心室全体に染色性が認められた。成熟ラットでは、胎生期に比べ染色性は低下していた。また、成熟ラットでは筋細胞結合部に強く認められたが、Z帯には認められなかった。またその出現は時間的、空間的に変化し、心筋の形態発生に大きな役割をはたしていることなどが得られた。 また、心筋患を有さないヒト剖検心においても、N-CAMは介在板に発現していた。
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