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器官培養脊髄前角ニューロンに対するグルタミン酸アンタゴニストの神経毒性とその機序

研究課題

研究課題/領域番号 04670490
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 神経内科学
研究機関徳島大学

研究代表者

西田 善彦  徳島大学, 医学部附属病院, 講師 (30198478)

研究分担者 三ッ井 貴夫  徳島大学, 医学部附属病院, 医員
増田 健二郎  徳島大学, 医学部附属病院, 講師 (00165713)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードグルタミン酸アンタゴニスト / 興奮性アミノ酸 / グルタミン酸 / NMDA / 神経細胞死 / 脊髄培養 / 脊髄前角細胞
研究概要

研究計画に従い本年度に次のような成果が得られた.
1.ラット脊髄器官培養:生後6‐7日のラットを断頭屠殺し,ティッシュチョッパーにより厚さ400μmの腰髄切片を得た.各切片をカバースリップ上に固定し,37℃で回転培養した.培養開始2週間後に主な組織構築を保ったまま1‐3層に薄層化した培養組織を得ることに成功した.
2.グルタミン酸アンタゴニストの作用:NMDAアンタゴニストのうち競合的アンタゴニストであるD‐AP5およびCPPあるいは非競合的アンタゴニストであるMK‐801を培養組織に72時間作用させたのち,アセチルコリンエステラーゼ(AChE)染色を行い,AChE陽性脊髄前角ニューロン(VHAN)に対する毒性の定量をモルフォメトリーによりVHANの断面積別に行った.500μMのD‐AP5添加群と10μMのMK‐801添加群はコントロール群に比べVHANの有意な減少を認めたが,200μMのCPP添加群ではコントロール群との間に有意差は認められなかった.一方,non‐NMDAアンタゴニストについては200μMのCNQXを作用させたが,コントロール群,CNQX添加群とも培養組織が脱落傾向を示した.
3.作用機序の検討:D‐AP5やMK‐801などのNMDAアンタゴニストは,non‐NMDAアゴニストであるKainateやquisqualateと同様に100μm^2以上の大きさのVHANを障害し,0ー100μm^2のVHANを主に障害するNMDAの神経毒性とは異なっていた.NMDAアンタゴニストによる神経障害の作用機序としては,1)NMDAレセプターを介したグルタミン酸の神経細胞に対する必要不可欠な作用の阻害,2)NMDAレセプター阻害によるnon‐NMDAレセプターの二次的な賦活化などが考えられた.これらの鑑別には,NMDAアンタゴニストの神経毒性とnon‐NMDAアンタゴニスト単独添加ならびにNMDAアンタゴニストとnon‐NMDAアンタゴニストの複合添加の場合の神経毒性との比較が必要と考えられる.

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Kawai: "HTLV-I-associated myelopathe (HAM) in Tokushima Prefecture-geographical and clinical studies in an area between endemic and nonendemic areas of HTLV-I infection" Japanese Journal of Medicine. 30. 534-541 (1991)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 西田 善彦: "Beta-N-methylamino-l-alanine (L-BMAA)の神経細胞に対する毒性の研究" 臨床神経学. 32. (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] H.Kawai: "Decrease in urinary excretion of 3-methylhistidine by patients with Duchenne muscular dystrophy during glucocorticoid treatment" Journal of Neurology. 240. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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