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実験的サル・パーキンソニズムを用いた視床下核の病態生理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04670497
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 神経内科学
研究機関順天堂大学

研究代表者

今井 壽正  順天堂大学, 医学部, 助教授 (10053175)

研究分担者 三輪 英人  順天堂大学, 医学部, 助手 (50231626)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードパーキンソン病 / 片側パーキンソニズム / サル / MPTP / 浸透圧ポンプ / 大脳基底核 / 視床下核 / カイニン酸
研究概要

1. パーキンソン病誘起物質である1-methy1-4pheny1-1,2,3.6-tetrahydropyridine(MPTP)を,われわれの開発した方法,すなわち,L字型金属カニューレの先端をサルの一側尾状核または被殻内に留置し,MPTPを満たした浸透圧ポンプに接続する方法で2週間かけて直接注入し,片側パーキンソニズムを作製した.今回は,パーキンソン病で線条体内dopamine低下の最も著明な部位である被殻の尾側に塩酸MPTP1mgを注入し,尾状核は無傷のまま反対側上下肢の寡動(hypokinesia)と屈曲位の生ずることを見出だした.この状態で興味深いことに,予想に反して筋固縮は明らかでなかった.尾状核頭部に塩酸MPTP1mgを注入したサルで著明に認められるapomorphine 0.4mg/kg筋注による回転運動(MPTP注入側と反対方向への)はこのサルでは認められなかった.この事実は,片側パーキンソニズムの臨床・病理学的対応ー尾状核頭部ーorientingの障害,被殻ーhypokinesiaーを強く示唆するものである.
2. 大脳基底核内の諸構造,特に視床下核,淡蒼球外節・内節の神経細胞の活動を選択的にブロックするため,カイニン酸ないしイボテン酸を当該部位に微量注入する装置を作製した.すなわち,Hamada & DeLong(1992)の方法に準じ,タングステン微小電極を用いマルチユニット活動の記録と薬液注入を併せて行えるようにした.サルを麻酔下で脳定位装置に固定し,脳室造影とマルチユニット活動の記録から視床下核,淡蒼球外節・内節の位置を同定することができた.そして,被殻の尾側にMPTP 1mgを注入され既に片側パーキンソニズムを呈しているサルの同側視床下核内にカイニン酸(6μg/2μ1)を注入した.その結果,片側パーキンソニズムは消失した.病理組織学的検討を予定している.
3. 上記1と2の方法を組み合わせて,大脳基底核の機能局在の病態生理学研究をさらに推進してゆく所存である.

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hisamasa Imai,Minoru Kimura: "Neglect of contralateral anditory stimuli in the monkay with hemiparkinsonism by unilateral striatal infusion of MPTP" Neuroscience Research. Suppl.17. 285- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 今井 壽正: "パーキンソン病" 科学. 62. 451-458 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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