研究課題/領域番号 |
04670578
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
新美 仁男 千葉大学, 医学部, 教授 (40009147)
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研究分担者 |
杉原 茂孝 千葉大学, 医学部, 助手 (10241960)
村田 敦 千葉大学, 医学部, 医員
安田 敏行 千葉大学, 医学部, 講師 (00211615)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 糖尿病 / 成長障害 / 成長ホルモン / 成長ホルモン受容体 / GH結合蛋白 |
研究概要 |
古くから小児糖尿病は、(1)成長障害が生じること(2)骨減少症が生じること(3)GH高値で網膜症と関係する可能性が知られている。それぞれの病因・病態はインスリン不足と関係する。(1)は小児成長の主因子である成長ホルモン-GH受容体-GH依存性の成長因子であるIGF-Iおよびその結合蛋白(IGFBP)の関係で、GHが高値であるにもかかわらず、GH依存性の成長因子IGF-Iが低値であることが知られ、インスリン不足下でのGH末梢抵抗性が知られていた。私共は小児糖尿病で著しい成長障害を来した症例を検討し、血中GH結合蛋白(=GH受容体細胞外部:ほぼ末梢GH受容体と相関する)が正常に発現されているにもかかわらず、末梢GH依存性成長因子(Insulin-like growth factor I=IGFI)およびGH依存性であるその結合蛋白産生不全(IGFBP3)が生じることを発見した。私共が論文投稿準備中に、シカゴ大学のグループは小児糖尿病の血中GH結合蛋白は、低値であると報告した。このため私共は、1)GH結合蛋白をゲル濾過ならびにGH受容体抗体を用いた方法で測定、2)症例の病態改善前後の縦断的解析を行う事でアプローチし、私共は成長障害を示す糖尿病児のGH結合蛋白は正常である事を確認した(論文投稿中)。シカゴ大学と我々の結果の差は、方法論によるのでなく栄養状態によると考えられる。従って糖尿病者でみられた所見はインスリン不足下でのGHに対する post receptor defectを示す特異的な所見と考えられる。糖尿病ラットでは、GH受容体抗体を作製し、mRNAの発現についてはin situ hybridizationで検討中である。
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