研究課題/領域番号 |
04670593
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久保田 優 京都大学, 医学部, 講師 (20142292)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 癌化学療法 / Tリンパ球 / HGPRT / 突然変異 / サザンブロット法 |
研究概要 |
昨年に続いて、強力な癌化学療法を施行した後の小児癌患者の末梢血リンパ球HGPRT座の突然変異につき検討を加えた。方法は、末梢血リンパ球を採取後、PHA及びrIL-2を添加培養し、6-チオグアニン(6-TG)添加、無添加の条件下で細胞をクローニングした。2週間後、両者のコロニー数をカウントし、HGPRT座の突然変異頻度(Mf)を算出した。本年度はまず、Age-matchedの健康小児(両親に検査の趣旨を説明し同意を得た)につきMfを求め、コントロール値を作成した。Age-matchedの健康小児のMfは、1-3_X10^<-6>で、正常成人より低値であった。更に、Mfが高値を示した(10^<-5>以上)ALLや悪性リンパ腫の患者につき、1年以上の期間に渡ってMfを経時的に測定した所、その殆どが有意の変化を示さず、HGPRT座の変異がStem cellレベルで起きている可能性を示唆した。得られた6-TG耐性クローンのHGPRT geneを、Pst-1 digestionによるSouthern blottingで検討した。患者から得たクローンでは、RFLPに変異の見られないものが約3/4で、一部Exonに欠損、変異のあるものが20%存在した。しかし、正常小児からのクローンでは、例数が少ないものの欠損例は見られなかった。 赤血球Glycophorin Aや、T cell receptorの変異頻度測定に関するAssay法を本年度に確立した。今後、HGPRT座の変異頻度の高い症例につき、これらの遺伝子座の変異を併せて検討して行きたい。又、我々はHGPRT座の変異頻度の高い患者リンパ球より、EB-virusを用いて細胞株を樹立するのに成功した。これらを用いて他のLocus変異や、DNA修復機構の変化等を検討したい。
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