研究課題/領域番号 |
04670610
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
松山 秀介 横浜市立大学, 医学部, 教授 (20045983)
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研究分担者 |
生田 孝一郎 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80159590)
佐々木 秀樹 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (50106316)
甲斐 純夫 横浜市立大学, 医学部, 助手 (10233644)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 白血病 / 微少残存病変 / 免疫グロブリン超可変領域 / 遺伝子工学 / Bリンパ系白血病 / 微少残存白血病細胞 / PCR法 |
研究概要 |
目的:Bリンパ性白血病の寛解期の微小残存白血病細胞を、免疫グロブリン重鎖遺伝子の超可変領域(CDR III)を特異的プローブに用いて検出することにより、治療効果の評価を行い、あわせて、この方法の臨床応用の可能性を検討する。 対象および方法:Bリンパ性白血病10例。VHおよびJH領域に設定したプライマーでCDRIII領域をPCR法により増幅し単離。その塩基配列よりクローン特異的プローブまたはプライマーを合成して寛解期骨髄をPCR-サザンブロット解析または特異的PCR法で解析する。 結果:10例中8例がCDRIII領域を保持し、その内6例で単離、同定した。6例中4例でプライマーを作成し、寛解期骨髄を検索した。症例1ではPCR-サザンブロット法、特異的PCR法とも経過中に陽性所見はなく、臨床経過と一致した。症例2では、寛解後6ケ月は陽性所見がみられたが再寛解導入療法以後消失し、治療効果を確認できた可能性がある。症例3でも、完全寛解を維持しているが、PCR-サザンブロット法の結果と一致していた。症例4では、臨床的に寛解を維持しているにも関わらず、PCR-サザンブロット法で持続的に残存陽性であった。この症例のDH領域は21塩基しかなく、点変異もないため、他と相同性の高い領域がそのままプローブになってfalse positiveが出現したと考えられた。再発行例がないため、再発前の微少な白血病細胞の増加を検討することはできなかった。 結論:症例2のように強力な治療で再発が予防できた可能性をうかがわせる結果や、臨床経過と一致した結果などから本方法の有効性が認められるが、症例4で見られるようにCDRIII領域が特異性に乏しい場合もあることが明らかになった。また、最終結果を得るまでの実験の行程が長く、技術的にも習熟を要するため、日常検査として導入するのは困難であると考えられた。より簡便な検出法の開発が望まれる。
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