研究課題/領域番号 |
04670698
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
|
研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
假屋 哲彦 山梨医科大学, 医学部, 教授 (60014023)
|
研究分担者 |
久保田 正春 山梨医科大学, 医学部, 助手 (60234499)
平野 雅己 山梨医科大学, 医学部, 助手 (80228808)
佐藤 佳夫 山梨医科大学, 医学部, 助手 (40215869)
塩江 邦彦 山梨医科大学, 医学部, 助手 (90215939)
中河原 通夫 山梨医科大学, 医学部, 講師 (50114773)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 脳内透析法 / α-2受容体 / MHPG / 多動 / 種差 |
研究概要 |
抗躁薬についてはリチウムの作用機序に関する研究が最も進展しているが、臨床効果と対応する所見は少ない。一方、うつ病ではクロニジン負荷試験、デスメチルイミプラミン負荷試験などの神経内分泌学的な研究から、脳内α-2アドレナリン受容体のの低下が指摘されている。α-2アドレナリン受容体はセロトニン、アドレナリン、GABA、ニューロペプチドYなどの種々の神経伝達物質によって調節を受けている。我々は躁うつ病の生物学的研究についてまとめると共に、作用機序に関して、動物を生存させたまま脳内物質の変動を測定できるブレインダイアリシス法によって検討を試みた。 1)躁うつ病の生物学的研究について「精神医学と生物学の語らい」で総説した。 2)躁うつ病の治療に関して、抗けいれん薬の効果を炭酸リチウムと比較して報告した。 3)精神薬理学的研究においては、α-2受容体感受性が低くPNMTの酵素活性が高い Fischer344では、対照のラットより環境への慣れの劣ることを第14回日本生物学的精神医学会で報告した。このFischer344において、中枢に移行するPNMT阻害薬であるDCMB投与時に末梢性のPNMT阻害薬投与時より強い多動状態が認められ、中枢でのPNMT活性阻害がFischer344の多動状態に大きな影響を与えていることが明らかになった。この結果は第15回日本生物学的精神医学会で報告した。 4)ブレインダイアリシス法で検討した結果、ノルアドレナリンの代謝産物であるMHPGは、DCMBの投与で有意に増加し、末梢性PNMT阻害薬であるSKF29661の投与時では変化がなかった。この結果は第15回日本生物学的精神医学会で報告した。 5)α-2受容体を介する多動状態に関しては現在ノルアドレナリン、ニューロペプチドYを測定し、これに対する抗躁薬の効果についても現在研究中である。
|