研究課題/領域番号 |
04670712
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
辻丸 秀策 久留米大学, 医学部・精神神経科, 講師 (70207380)
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研究分担者 |
本間 五郎 久留米大学, 医学部・精神神経科, 助手 (70248409)
恵紙 英昭 久留米大学, 医学部・精神神経科, 助手 (40248406)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ストレス / 生体リズム / 位相反応曲線 / ノルアドレナリン / 周期 / Stress / Phase response curve / Free-running period / Noradrenaline / Serotonine / stress / phase response curve / free-running period / locus coeruleus / noradrenaline / 脳内モノアミン / 神経機構 |
研究概要 |
生体リズムに及ぼすストレスの影響を脳内神経機構レベルで明らかにするため以下の研究を行った。(1)ストレスを個々のラットのCircadian Time(CT)の6ポイント(CT2、CT6、CT10、CT14、CT18、CT22)に60分間負荷し、時計機構が局在する視交叉上核(SCN)を含む視床下部およびSCNと神経連絡をもつ扁桃核、海馬、青斑核部のノルアドレナリン(NA)ニューロン活動性リズムに対する影響とこれらの部位の相互関係について検討した。その結果、視床下部、扁桃核及び海馬ではストレスに対するNAニューロンの反応性は活動期の終わりに最高となり、非活動期のはじめで最低となる日内変動を示した。一方、NAの細胞体である青斑核部ではCT1O及びCT22 にそれぞれピークをもつ二峰性の日内変動を示した。(2)生体リズム、特に行動リズムの位相及び周期に対するストレスの影響について検討した。その結果、ストレスによる位相変位は、活動期の中期から後期に最大の位相前進(CT22)を示し、休止期の後半で最大の位相後退(CT10)を示す位相反応曲線が得られた。フリーラン周期はCT6、CT10、CT22でストレス負荷前に比べ有意に延長した。(3)ストレスによる脳内変化及び効果と同等の作用をもつとされるNAα2前受容体拮抗薬であるYohimbineを投与し、生体リズムに及ぼす影響を検討した。その結果、YohimbineはCT11及びCT19で行動リズムの位相や周期を変化させる作用を有していることが示された。以上のことから、ストレスは行動リズムの位相や周期を変化させる作用を有しており、ストレスによる最大の位相の前進もしくは後退が認めらる時刻に一致して、青斑核部のNA放出が高まること、またNA作動薬が生体リズムに直接影響をあたえることからストレスによってもたらされる生体リズムの影響の神経機構に青斑核部のNAニューロン活動が重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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