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老年者の痴呆とJCウイルスー治療の可能性のある痴呆ー

研究課題

研究課題/領域番号 04670715
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

森 眞由美  東京都老人総合研究所, 分子生物学部門, 研究員 (50110698)

研究分担者 田島 マサ子  帝京大学, 医学部・ウィルス検査部, 主任 (20211360)
水谷 俊夫  東京都老人総合研究所, 臨床病理, 室長 (40124416)
青木 直人  東京都老人総合研究所, 分子生物学部門, 研究員 (20159289)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードJCウィルス / 老年者 / 脳 / 痴呆
研究概要

JCウィルスは免疫能の極度に低下した状態でのみ発病し、痴呆や神経症状を呈するprogressive multifocal leukoencephalopathy(PML)の原因として知られている。このJCウィルスは、PML以外の脳ではほとんど認められないとされていた。我々は近年、免疫学的に明らかな異常のない老年者脳に、JCウィルスのDNAおよび蛋白が存在することを免疫組織化学的方法およびin situ hybridization法により証明した。その後63歳〜100歳の連続剖検例33例から99部位の脳組織を採取し、polymerase chain reactionおよびSouthern blot hybridizationによりJCウィルスDNAの存在率を検索した。この33例は2人の病理医により詳細に検討されたが1例もPML例はなかったが、10例の15部位でJCウィルスDNAが陽性であった。この10例中4例を選択し電子顕微鏡にウィルスの存在を検索した。in situ hybridizationでも陽性であった1例は、グリア細胞の核内に結晶構造を有する約 のウィルス粒子および線維構造を認めた。パポバウィルスVP_1に対する抗体を用い免疫電顕を行ないパポバウィルスであることを確認した。結晶構造をなさない粒子は主に核内、時に細胞質内にも認められた。他の3例では明らかな結晶構造を持つ細胞は認められなかったが、2例ではばらばらのウィルス粒子を、1例ではウィルス粒子と思われるものを有する細胞が存在した。以上よりPMLのない老年者脳にJCウィルスが存在することは確実であると考えている。尿に存在するJCウィルスとPML脳のJCウィルスの構造は一部異なることが報告されている。PMLのない老年者脳に存在するJCウィルスの構造がどのようであるか、痴呆との関連も含め検討中である。またJCウィルスのポリペプタイドの一部を合成し、それを用いて特異抗体を作製中である。なお、ウィルス結晶を認めた例は、原因不明の痴呆例であり、痴呆との関係も示唆された。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] N.Aoki,N.Noda,T.Mizutani,M.Tajima,K.Kato,M.Mori,Y.Shimada: "Detection of JCvirus in brains of non-PML elderly patients" 日本病理学会誌.

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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