研究課題/領域番号 |
04670749
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
内沼 栄樹 北里大学, 医学部, 講師 (90146465)
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研究分担者 |
塩谷 信幸 北里大学, 医学部, 教授 (80050376)
猪原 節之介 北里大学, 医学部, 助教授 (90101295)
宇井 謙二 北里大学, 医学部, 講師 (60184909)
鈴木 敏彦 北里大学, 医学部, 助手 (70206506)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 培養皮膚 / 表皮細胞 / 自家移植 / 同種移植 / 表皮再建 / ラット |
研究概要 |
我々は、少量の自家皮膚から早期に大量に培養皮膚を供給する有効手段の開発に向けて、以下に記述する通りの基礎的検討を行った。 2系統のラット、DA(MHC:RTlav1)およびWistar(MHC:RTlu)、の表皮細胞の量比を幾段階かに変えて初代細胞培養を行うことにより得られた表皮シートをDA系ラットに移植したときの移植片の組織学的経時変化を調べた。 Wistar系(alloモデル)培養表皮の移植では、移植後10日から20日の間に拒絶反応によると思われる表皮の離脱が観察されたのに対して、これら2系統の表皮細胞を混合培養して得た表皮シートの場合は、Wistar系細胞の含有率に応じた強さで、一時的に炎症反応と表皮真皮境界部の構造的乱れを生じたが、表皮の明確な拒絶反応は終始みられず、25%までDA系細胞含有率を減少させた混合培養表皮においても移植後50日までにDA系(autoモデル)培養表皮に匹敵する表皮の再建が観察された。 auto/allo混合培養表皮の有効性を結論づけるには、MHC class I抗原の発現の解析が容易に行えるマウスによる検討を重ね、再建表皮が自己の表皮細胞のみから成るか否かを確かめる必要があるが、Wistar系ラット由来の培養表皮がDA系ラットに早期に拒絶されたのに対し、DA系ラット表皮を少量しか含まぬ混合培養表皮の組織像が、十分自家表皮移植のそれに比肩し得るという結果は、混合培養表皮の臨床応用の可能性を強く示すものと思われる。 なお、当初は、実験動物としてマウスを予定したが、マウスの表皮細胞の培養が比較的困難であることを考慮し、上述の通りラットによる検討を先行させたが、マウスによる実験でも同等の結果が得られつつある。
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