研究課題/領域番号 |
04670802
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
小平 進 帝京大学, 医学部, 教授 (00110015)
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研究分担者 |
渡邊 昌彦 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40220925)
花谷 勇治 帝京大学, 医学部, 講師 (20129604)
三浦 誠司 帝京大学, 医学部, 助教授 (00165961)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | モノクローナル抗体 / 抗体依存性細胞障害性 / インターロイキン2 / SCID |
研究概要 |
1,NCC-ST-421抗原とin vitro抗腫瘍性 NCC-ST-421はヒト胃癌を免疫原に作製したマウスモノクローナル抗体(IgG3)である。この抗体の反応する抗原は糖蛋白質あるいは糖脂質として、胃癌(60%)や大腸癌(90%)を中心に広く消化器癌に発見され、抗原決定基はLe^a/Le^aと同定された。 本抗体は、in vitroでヒトリンパ球をEffectorとして抗体依存性細胞障害性(ADCC)を示すとともにヒト補体存在下で補体依存性細胞障害性(CDC)をも示し、その障害性は抗原依存性であった。また、ADCCは抗Fc-receptor抗体により阻害され、さらにEffectorのFACS解析よりLGLと同定された。 2,in vivo 抗腫瘍性と腫瘍集積性 本抗体投与により in vivoにおいて抗原陽性のヌードマウス可移植性ヒト癌大腸癌株(COLO 205,C-1)、ヒト胃癌株(St-4)の増殖は完全に阻止された。一方、抗原陰性のヒト乳癌株(MX-1)の増殖は抗体投与によっても影響を受けなかった。また、マウス腎尿細管は抗原を発現しているにも拘らず抗体投与により組織学的に変化を認めなかった。放射性同位元素^<125>Iで標織された抗体はin vivoにおいて正常臓器に比し腫瘍に高度に集積した。 3,Interleukin-2による抗腫瘍性(ADCC)の増強 Effectorをin vitroにおいてIL-2で前処置するとADCCは3倍以上増強され、抗体の有効量も軽減された。さらにIL-2はLAKの誘導より早期にしかも低濃度でADCCを増強した。また、このIL-2の増強効果は標的細胞の抗原とEffector細胞のFc-receptorの発現に依存した。ヒト大腸癌を移植したSCID mouseのモデルではLAK+IL-2+ST-421投与が最も強い抗腫瘍性を示した。
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