研究課題/領域番号 |
04670813
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
諸富 立寿 久留米大学, 医学部, 助手 (80166462)
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研究分担者 |
三浦 一秀 久留米大学, 医学部, 助手 (20209711)
大北 亮 久留米大学, 医学部, 助手 (50203724)
赤木 由人 久留米大学, 医学部, 助手 (90192880)
白水 和雄 久留米大学, 医学部, 講師 (20216203)
緒方 裕 久留米大学, 医学部, 助手 (20177124)
笹栗 靖之 産業医科大学, 教授 (60140646)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | メタロプロテアーゼ / 浸潤 / 転移 / 転移モデル / ヌードマウス / MMp-9 / TIMp-1 / 大腸癌 / In site Hybridization / ヌードラット / ヒト大腸癌 / 肝転移 / セリンプロテアーゼ |
研究概要 |
1.ヒト大腸癌でのメタロプロテアーゼ分泌能とセリンプロテアーゼ分泌能を切除大腸癌組織50例と肝転移症例7例を用いて検索した結果、MMp分泌能に関しては、大腸癌部においてMMp-2、-9の高い分泌を認めた。しかも、MMp-2は癌部では活性型として存在した。PAPAIの検討では、大腸癌でu-PA発現が高く、PAIは低かった。しかもPAI-2は癌部の間質細胞で主に分泌されていた。 2.ヌードマウスの盲腸癌より肝転移するモデルを作成した。肝転移率は12/21(57%)であった。ヌードマウスの盲腸癌部でのMMp-2とMMp-9分泌能は高く、肝転移の盲腸癌部ではさらに高い分泌能を示した。 3.ヒト大腸癌(47例)とヌードマウス移植肝転移モデルでのmmp-9とTIMP-1発現をin situ hybridizationで検討した結果、ヒトではMMp-9の発現が癌部で強く、特に間質の細胞よりも腫瘍細胞での発現が強かった。又、癌部では発育先進部で強く認められた。さらに肝転移陽性例では全てにMMp-9の強い発現を認めた。 ヌードマウス移植大腸癌では、肝転移陽性例ではmmp-9の発現が高く、又、各々の症例でのmmp-9とTIMP-1のバランスをみてみると、肝転移陽性例でmmp-9がTIMP-1より強く発現しているものが有意に多く認められた。 (結語)ひと大腸癌とヌードマウス大腸癌肝転移モデルを使って、メタロプロテアーゼ(MMp)の発現を検索した結果、MMp-9が血行性の転移形質の1つである可能性が示唆された。特に腫瘍細胞におけるMMp-9とTIMp-1産生のバランスが転移形成に大きく関与していることが示唆された。 今後、MMp-9は異時性肝転移の予知として、又、治療的には、TIMP-1の導入による転移抑制等が課題と考えられる。
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