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心筋虚血時の細胞浮腫と細胞外カリウム,pH動態

研究課題

研究課題/領域番号 04670831
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 胸部外科学
研究機関九州大学

研究代表者

川内 義人  九州大学, 医学部, 講師 (80117093)

研究分担者 益田 宗孝  九州大学, 医学部, 助手 (10190365)
河野 博之  九州大学, 医学部, 助手 (80178227)
富永 隆治  九州大学, 医学部, 講師 (70136464)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード心筋保護 / 心筋保護液 / 細胞外カリウム / Na-K pump / Na-Ca exchange
研究概要

【目的】心筋保護液(CP)のsingledose(S)及びmultidose(M)投与法の心筋保護効果の相異に関して、Keの変化を指標として比較検討した。
【方法】ラット摘出心にてKe測定用電極を左室壁に刺入し'Keの経時的変化を記録した。左室内にバルーンを挿入し心機能を測定した。37℃30分潅流後,45分の全虚血とし,S群では酸素化したCP(K20mM)を6ml/minで2分間1回投与,M群ではさらに15,30分後に6ml/minで1分間投与し,虚血終了後30分の再潅流を行った。またCPにouabain0.1mM,amiloride0.2mMを添加しそれぞれMO群,MA群としM群と同様の投与を行った。
【結果】S群ではKeは5.9mMよりCP投与終了時19.8±0.2mMに上昇したが、直後より減少し4分後には18.6±0.7mMまで低下した。その後上昇し45分後26.1±2.5mMに達した。M群ではKeは初回CP投与後、S群とほぼ同様の変化を示し,2回目のCP注入後20.6±0.8mMとなり,5分後17.1±1.2mMまで減少した後,再上昇した。3回目のCP注入後20.1±0.3mMとなり,7分後14.4±1.5mMまで低下した後,再上昇し,虚血末期には16.1±2.2mMに達した。Keの一時的低下はCP初回投与後よりも再投与後のほうが有意に大きかった(p<0.05)。M群はEDPで虚血末期,再潅流後にてS群に比して有意に低値を示した(p<0.01)。MO群では3回目CP投与後のKeの低下(Ke18.1±2.5mM)がM群に比して有意に抑制され(p<0.05),EDPはM群に対して有意に高値を示した(p<0.01)。またMA群でも3回目CP投与後のKeの低下(Ke16.3±0.9mM)はM群に対して有意に抑制された(p<0.05)。
【総括】CP注入後にみられたKeの一時的低下はouabainによって抑制されたことから、この現象にNa-K pumpによる細胞外Kの取り込みが関与している可能性を示唆する。またこの現象がamilorideにても抑制されたことからNa-H exchangeも関与していると示唆される。CPのmultidose投与は、虚血中に蓄積した細胞外のH^+を洗い去るためNa-H exchangeを活性化させ,一時的[Na]i増加をきたすと推定される。そのためmultidose投与により誘発されたは細胞内Na蓄積はNa-K pumpをより活性化させ,Keの低下の拡大をもたらし、最終的に[Na]iを減少させ,Na-Ca exchangeにより細胞内Caが流入しCa過負荷が生ずるのをを抑制したと考えられた。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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