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悪性グリオーマによる免疫担当細胞からのサイトカイン分泌抑制機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 04670854
配分区分補助金
研究機関山梨医科大学

研究代表者

長沼 博文  山梨医科大学, 医学部, 講師 (90189142)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
キーワードglioblastoma / transforming growth factor-β / immunosuppression / tumor necrosis factor-α / tumor necrosis factor-β / lymphokine activated killer cell
研究概要

本研究では、lymphokine activated killer(LAK)細胞からのサイトカイン分泌抑制が、glioblastoma細胞から分泌されるtransforming growth factor-β(TGF-β)によるのか、或は、他の物質によるのかを検討した。LAK細胞からはtumor necrosis factor-α及び-β(TNFs),そしてinterferon-γが分泌されることはすでに報告した。今回は、TNFs産生に注目して検討した。
1.glioblastoma細胞の培養上清中のTGF-β活性の測定。glioblastoma細胞株(T98G)を無血清培地で培養し、上清を採取しbioassayにてTGF-β活性を測定した。その結果、培養上清中には活性型及び潜在型のTGF-β1及びTGF-β2が存在した。
2.LAK細胞からのTNFs分泌に及ぼすglioblastoma細胞の培養上清の影響。
(1)LAK細胞とDaudi細胞の培養系にT98G細胞の培養上清を加えるとTNFsの分泌は抑制された。あらかじめこの培養上清を抗TGF-β1及び抗TGF-β2中和抗体で処理しておくと、TNFs分泌の抑制はなく、逆にコントロール以上にTNFs分泌は増加した。
(2)培養上清の代わりにrecombinant TGF-β1及びTGF-β2を加えると、用量依存性にTNFs分泌の抑制がみられた。glioblastoma細胞から産生すると考えられるinterleukin-10を加えても、TNFs分泌に変化はなかった。
(3)LAK細胞のみの培養に抗TGF-β1及び抗TGF-β2を加えると、TNFs分泌の増加がみられた。
以上から、T98G細胞の培養上清中に含まれるLAK細胞からのTNFs分泌を抑制する因子は、活性型のTGF-β1及びTGF-β2の両者であると考えられた。又、(1)(3)の結果から、LAK細胞自身もTGF-β1とTGF-β2を産生し、さらにそれらを活性化する機序を有することが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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